こんな穴空けたところで、神の寝床には手は届かん

by 豆蔵


結界師 9巻

結界師 (9) (少年サンデーコミックス)

結界師 (9) (少年サンデーコミックス)

 面白いんだけど、元のほのぼのと妖怪退治していた頃に戻って欲しいナァ(笑)。良守や時音の性格や行動をずっと見てきた感じからいうと、いささか敵が凶悪すぎてバランスが悪いと感じてしまうのです。例えば、オバケのQ太郎が、いきなり生死のやり取りになるような感じで(笑)。オバケを調べる科学者がO次郎を捕らえて実験して、化け物に変えて、Q太郎が涙ながらにそれを殺すような(笑)。実際、黒芒楼の幹部クラスは笑える人間が少なくて、心冷えます。牙銀のようなタイプを7割くらいで白の補佐を一人くらいで十分じゃないでしょうか。
結界師の能力が強いんだけど、直接死に結びつかない力であるのに対して、敵の使う能力が確実に人を殺したりしているので、ちょっと怖いんです。例えば、良守が正守兄貴に指摘された甘さを払拭することは無理でしょうし、その甘さを失ったら彼は主人公足り得ないので、その欠点をフォローする強さを手に入れる事が必要になります。でも、現時点でそれを手に入れていない、と思うのです。

年のせいか、最初ほのぼの妖怪退治モノだったのに、人型の冷血な魔物が人間を害するような展開になってしまうのは、ちょっと辛いのです(笑)。良守サイドも辛い展開になってしまうと、恐らく謀略&青年向け退魔モノであろう正守サイドの住み分けが難しくなってしまうと思うので。小夜がでてきたあたりのように、良守編で産まれた謎の解答や裏側を、正守サイドで明らかにする展開でいいと思うのですが。で、いずれ良守が正守が考えつかなかった、「甘さを失わないで皆を守る力(手段)」のようなモノを手に入れたとき、そういった裏面の事情を明らかにすればいいのです。

ちょっと口幅ったい事を書きましたが、基本的に私が購入するのは好きな漫画なので、結界師は応援しています。ただ、最近のちょっと誰か死んでもおかしくない感じがいやで…。ぶっちゃけ、私が一番好きな繁守爺さんが死んでしまいそうなのが、おっかないんですよね…。

ところで、イエロウ先生って、ゆうきまさみ先生の弟子か孫弟子ですか(笑)?アトラ姉さんが、どこかで見かけた顔立ちなのですが…(笑)。アトラ姉さん、可愛いよアトラ姉さん(笑)。