舞-乙HiME 9 [DVD]

舞-乙HiME 9 [DVD]

今頃になって、全話視聴しました。
本当は舞−HIME視聴後に、すぐ借りてこようかと思っていたのですが、SFっぽいとか漫画版の方が面白かったとか(その時点で既読)いろいろと風評を耳にしており、腰の重い私は、すっかり見るのを忘れていました(笑)。ですが、実際見てみれば、SFっぽさが悪く作用している部分はなく、むしろ架空ファッタジー世界に現代に近い科学をミックスした感じかなーと、いったような印象を受けました。魔物召喚型だった、前作とは異なりある意味魔法少女系の、衣装チェンジシステムに移行したのも、本人たちが空を飛ぶことができるため、後半から比較すればおとなしめの前半ですら、迫力と飛翔感のあるバトルが展開されて、私にはよくあることなのですが「早く見ておけばよかった」と後悔したものです。前作を踏襲してか、前半と後半で雰囲気が異なるというか、世界の情勢に従って空気がシリアスになっていく感じもありますが、前作ほどの急展開ではなかったため、その点は特に違和感を受けませんでした。後半、マシロ、アリカ、ニナが「そこまでやるか!」というくらいに、追い込まれていきます。特にマシロの自身の治世に対する最下層の国民たちの意識という刃は、彼女を傷つけたと思います。

私の最愛キャラ、エルスティン・ホーが途中で死亡してしまったりしたので、テンションが若干下がりましたが(笑)、前作主人公の舞の登場(すっかりお母さんになっていた)や、それまでの間にお気に入りになっていたアリカ・ニナたちの去就が気になり、最後まであっという間に視聴し終わってしまいました。実は舞−HIMEツヴァイという続編OVAがあるので、そちらを見ると復興は未だ達成されていないのがわかるのですが、アリカという底抜けに明るいキャラクターをうまく生かした爽快なエンディングだったと思います。

本音を言うと、ナギの世界改革案に私は賛成する気持ちがあるのですが、残念ながらそれは理性的な意志であり、感情面でナギが嫌なので(笑)、最後まで彼の視点に立つことや同情することができませんでした。まあ、私が極端なんですが、普段の行いがよろしくない人(ナギ)が理想を掲げても、胡散臭いんですよねー(笑)。

最後に気になるのは、アリカの存在です。アリッサ・シアーズの血族のようなことが匂わされていますが、まあ、あんまり追求しないでおきましょう(笑)。

総評:87点/100満点

*後半のOPテーマ、栗林みな実さんの「CrystalEnergy」は必聴です。出だしから、「ああ、戦闘編に入ったんだな」とわからせてくれます(笑)。