聖闘士星矢 冥王神話 2 (少年チャンピオン・コミックス)

聖闘士星矢 冥王神話 2 (少年チャンピオン・コミックス)

私は熱狂的な車田信者でした。先生が太陽が黒いと言えば、黒いし、海が赤いと言われれば、なるほど赤いでしょう。そんな私でしたが、冥界編のOVAの声優さんの一件でちょっと頭が冷えました。まぁ、車田先生について言いたいことを言い募ってしまうと、紙面が足りないので割愛しますが(笑)。でも、聖闘士星矢への情熱は変わってはいません。エピソードGにも当初は拒否反応がでた私です。岡田先生は影技でかなり好きな漫画家さんだったとしても。ですから、この冥王神話は慎重に待ちました。3巻出てから買おうと。買う直前に、私の耳にとある噂が流れ込んできました。「魚座黄金聖闘士が熱いらしいぞ!」と。ナニ、魚座!?あの扱いヒドイ、魚座が(笑)。これは…と買う意志に拍車がかかりました。で……とりあえず通して読みました。私が確認したかったことは一つです。それが確認できました。

なんだ…この人(手代木先生)星矢が好きなんじゃないか(笑)。

なんか、3巻まで注意深く待っていたのがちょっとバカらしくなってしまいました(笑)。確かにやや、足早な展開であるのは否めないものの、原作の設定を尊重して世界を構築しようとする、『意志』が感じられました。これだけの意志を見せられて、読者としては応じないわけにはいかないでしょう。その当時の聖闘士たちも、なんか懐かしい感じでわらわら出てきますし、白銀聖闘士は相変わらずかませ犬ですし(笑)。そして、噂の真偽を確かめるべく、読み進めた魚座アルバフィカの戦い。なんというか、この熱さ、この魂の力こそ、聖闘士の戦いだなーと。恐らくはかつて星矢を読んだ魚座の人たちが、今後生きていく上で誇れるような、魚座アルバフィカの命を賭した戦い。エピソードGでも思いましたけど、ロイヤルデモンローズを敷き詰めたり、結構、魚座の聖闘士って多彩ですよね。その能力が、存分に見られて実に堪能させてもらいました。毒性のあるロイヤルデモンローズに耐えうるため、自身が毒に染まったアルバフィカ。彼はそれゆえに他人に迷惑をかけないよう、人との交わりを極端に絶とうとします。けれど、そんな孤高に身を置く彼だからこそ、人々の為に命をかける、そう地上の愛と正義のために戦う意志が人一倍強かったのでしょう。壮絶な彼の死が無に帰さないように、ミーノスたちは蘇らないで欲しいなーと願っています。天秤座の童虎と牡羊座のシオン。この聖戦では、聖闘士は彼ら二人しか生き残りません。結末はわかっています。でも、魚座アルバフィカのように、信念を通して、己が一分を全うして逝ける描写がこの先も続くなら、このシリーズは旧来のファンにも受け入れられる素晴らしいものとなると思います。私が惹きつけられたように。続刊、楽しみにしています。

PS.耐え切れずチャンピオンを立ち読みしたら、アルデバランが活躍しているんですけど(笑)!いまから単行本が楽しみです。