鋼の錬金術師 18 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 18 (ガンガンコミックス)

18巻の目玉は、謎のベールに包まれた最後のホムンクルス、プライドの意外な正体。
そして、傷の男が暫定的に仲間になったということでしょうか(笑)。
スパロボ風に言うと、その面だけ手伝ってくれるNPC扱いの立場でしょうね。


で、まずはプライドについて。
最初、私はエルリック兄弟がどこへ行ってもついてくる、
白い背広の坊主頭の男が、プライドなんだと思っていました。
まぁ、彼は普通の監視役なんでしょうね(笑)。
ホーエンハイムとプライドの邂逅の話は、読んでいないのでかなり推測が入りますが、
プライドがセントラルから動けない、最近読んだ新号で、
スロウスが掘っている穴の範囲から出られない(=出ると死ぬ)、
辺りを見ると、あの目や歯がぐるぐると回っている姿や、
セリムの身体に取り付いている黒い触手などが本体なのでしょうね。
あのホーエンハイムですら逃げ惑うしかない(恐らく対策はあると思われる)プライド。
エンヴィーがリンの挑発に乗って、グラトニーとともに本性を現わそうとした瞬間、
あの二人を威圧して抑えるほどの力。
推測でしかありませんが、それこそセントラルや地中の練成陣の中では、
ほぼ無敵に近い存在なのではないでしょうか。
あれ、構成物質を推測して分解とか、無理っぽいですし。
大好きなグリード兄貴や、ラスト姐さんがいなくなって、
大分パワーダウンしたなーと思っていたホムンクルスですが、
これほどの隠し玉を持っていたとは…(笑)。
彼の動向からは目が離せません。


後、キンブリーはやはり面白い男ですね。
彼は自身の主義主張にあうか否かはともかくとして、
何かを貫こうとする者を認めます。
エドが人を殺さない覚悟を強く主張すれば、
「殺さない覚悟…ふむ、それも貫き通せば真理…」
と言って感心していますし、
イシュヴァール戦の時は、ウィンリィの両親に、
「私は覚悟を貫く人は好きですよ」と言ってます。
自身で倫理の破綻した人間だと認めている彼ですが、
正邪に囚われず、強い意志に一目置く態度は、とても好きです。
エドやアルの覚悟が、生き残りをかけた戦いを眺めたいというキンブリーに、
打ち勝つことができるか…?
これは、ホムンクルスという非人間ではなく、
人間であるキンブリーに、非人道的な思考と矜持を持たせることで、
エルリック兄弟の覚悟を試す為の試練ではないかと思っています。
ホムンクルスが人を見下し、非人道的な事をする。
恐らく、お父様は元人間であっても、発言からして人を超越したと、
彼自身はそう思っているはずです。
そんな陣営に、人でありながら非人道的な行いをする男がいる。
ある意味、エルリック兄弟最大の敵が、キンブリーではないかと思えてなりません。


予告を見ると、どうやら私が見逃したホーエンハイムの過去の話。
次も楽しみで仕方ありません。


しかし、白いスーツが変態って、ハハ…私も同じ意見です(笑)。