シナリオ名 :【Ketos】(9話まで)
製作者   :Ketos Project(主催:フォルさん)
HP: http://folex.s4.xrea.com/




オープニングからいい雰囲気ですね。
プレイしない事も可能なのですが、戦闘もありますし、
本編の前にキャラクターの特性を把握できるので、
プレイした方がお得だと思います。

1話
主要登場キャラクターたちと、主人公タックの顔見せ話なのですが、
個性や立ち位置がしっかり出ていて、とても勉強になりました。
ところで、カレンさんが萌えすぎてやばいですね。
誰ですか考えた人は。角砂糖上げます(笑)。


戦闘後に出てきたクジラは…ものすごく迫力があってびっくりしました。
で、なおかつ怖い(笑)。アイコンで恐怖を覚えたのは初めてです。
あのインパクトだけで、このリレーは私の心を鷲掴みにしてくれました(笑)。


2話
拾った女の子フィスと、真の主人公スケキヨさんを交えて、
物語も滑らかに進んでいきます。
1話もそうでしたが、船のマップチップでの人形劇が、
海上という特殊な空間を、実に分かりやすく表現してくれています。
これがTalkだけだとかなり味気ない事になってしまいますからね。


今回初めて、特殊な戦闘である「海戦」に移行します。
カレンさんの船である、戦乙女号での戦闘です。
三兄貴たちをそれぞれ、操舵・砲撃・整備に割り振って戦うのですが、
三兄貴は特性があるので、それに応じたポジションにつけてあげないと、
苦戦するかも知れません。


3話
前回判明したフィスの力について、
会話が交わされますが酷い事にはならないようです。
座礁船に乗り込んでの戦闘は、
回想で登場したウェスが出てきて、事なきを得ます。


援軍の彼はとても心強かったのですが、
こういう場合の強すぎる援軍は、後日、敵に回ることが…?
と思っていたら、エピローグでは不穏な会話があって、
なにやらタックとのフラグが立った模様です。


4話
おお、2度目の海戦。
特殊すぎる戦闘は慣れるのに苦労するんですが、
こういう既存のシステムをちょっと味付けしてみたよ、
っていう戦闘は楽しいですね。
ただ、こういう感じでセンスのあるものが作れれば、
作ればいいんでしょうけど…( T-T)


お話は、これまで丁寧な船上の人形劇があったので、
それを期待したらTalkオンリーでがっくりきたというか。
クオリティが下がったって訳ではないんですが、
それ以前の話が、やっていたことをやらなくなるっていうのは、
それだけで酷く違和感があるので。
軽妙な会話を楽しめ、と言われればなるほどと思えるかもしれません。
このリレーでなければ。
正直、他の方のやりとりも面白いので、
それを4話のウリにできるかというと違うと思いますから。
まあ、これをリレーっていう状況の味として考えるか、
そうではないものとして考えるかは、難しい所ですね。


シーサーペントは…スケキヨさんがトドメをさしてしまいました(笑)。
ああ、イベント戦闘の前の話です。


5話
戦乙女号の補給の為に立ち寄った、
パールジャム船団で海賊退治を頼まれるカレンさんたち。
船長のマクレディは、娘のテンに案内を任せるのですが…。


戦闘は、広い船のマップで戦う事に。
こういうマップも楽しいですね。わくわくするというか。
海賊の親玉ヒルツが出てきたのですが、戦闘前の会話の通り、
妙に人情溢れた人だったので、
部下のストーンが彼を逃がしてしまいます。
この辺りのマップの演出が、
手間を惜しまない感じで好感が持てました。
面倒なんですよね、ああいうの(笑)。


ああ……なんか裏がありそうだと思ったら、
二重の意味であったとは。うーむ。
この辺り、したたかさと人間味のバランスが絶妙だと思いました。


6話
前回お世話になった船団がクジラによって壊滅し、
その跡に行く戦乙女号一行。
たこの足の演出が、印象的でした。
FFなんかでも、
タコのモンスターの本体と足で個別に戦闘することがありますが、
その要領で巨大タコと戦っていきます。
タコの形状を知らない人はまずいないと(笑)思うので、
足だけでてるなら、本体が出てくるなと、予測させることで、
ワクワクさせてくれるのが、
ニクい手法だと楽しくプレイさせてもらいました。


しかし、スケキヨさんは本当に何者なんだろうか(笑)。
このリドリーが思うに、なんか収拾が付かなくなった時、
スケキヨさんが卍解してラスボス撃破して
世界に平和をもたらしたとしても、
まったく驚きませんね(笑)。


7話
ウェスの使い方が上手いので、
ああ、これは…と胸に迫るモノがありました。
彼は、三兄貴達より凡人であって、カレンさんや三兄貴が軍隊に居たら、
自分は出世できなかっただろうと言っていました。
恐らく、それは気持ちの上では本気でも、
事実としたら違っていたのではないでしょうか。


ウェスにその気風があったとしても、
無頼であるより軍隊の秩序を上手く利用できる彼と、
カレンさんや三兄貴は、元々そのあり方が違います。
ただ、ウェス自身その自覚があって、
それを羨ましく思っている節があるけれど、
自分の役割と鑑みると退けない一線がある、と。
そんな彼とタックとの一戦。
タックの想いが勝つか、ウェスの信念が勝つか。
その結末は実際にプレイして確認してください。


そうそう。甲板を波がさらっていく演出は、
そういう発想が思いつかなくて、素直に感心しました。


8話
ああ…これもいい話だ。
5話で戦った海賊の親分ヒルツが出てきたけれど、
とてもさっぱりしたいい男でした。
だからこそ、彼の部下ストーンは命をかけたんでしょうけど。


抜け目の無い風に見えた船長さんも、
人情的な部分が垣間見えて感動しました。
こう、人間って善悪入り交じった球のようなものだと思うのですよ。
光を当てる方向が違えば、いつもは悪い人でも、
好ましい部分を顕すこともあるし、
逆に影を投げかければ、
聖人君子だと思っていた人の、邪な面が顔を出す。
その辺りのさじ加減が難しいのですが、
それが上手くできればキャラクターを魅力的にできるのでしょうね。


9話
軍部での怪しい研究についてと、
カレンさんのライバルキャラっぽくなる(リレーなのでどう転ぶか?)
雰囲気の縦ロールさん登場。
その辺りの思惑を孕みつつ、戦乙女号がパワーアップ(笑)。
現状でもけっこう強いんだけど、これはありがたい。
取りあえず、軽くできるチューンナップを施しておきました。
これが、後でかなり戦闘に響いてきましたね。


戦闘は脱出戦で、取りあえず数ターン経って端と気づきました。
「これは…稼げるんじゃ」
ということで、戦闘は粘りに粘りました。sp尽きるまで(笑)。
まあ、Lv20になったんで止めておきましたが。
弾数も尽きそうだったので(笑)。
資金はたっぷり稼がせてもらいましたぜ…( ´ー`)y-~~


総評
全体的にお話のレベルが高く、シナリオを書かれている方も、
上手い作り手さんが揃っているので、やっぱり面白いです。
戦闘の難易度も、
苦戦したとしてもちょっと考えれば抜け道があるので、
理不尽なものではありませんし。
お話作りのお手本としても、
リレーシナリオの理想的な形として、よいシナリオだと思います。
リレーシナリオが上手く行かないとお嘆きの方は、
一度プレイしてみると、
何か答えを見つけられる可能性があるかもしれませんね。