公式HP:http://s-wars.jp/index.html


評価:9/10


ネタバレありますんで、気になる方は見ない方がいいですよ。


姪っ娘と見てきました。下の娘は退屈するだろうからということで、
上の娘と行ってきました。流石に4歳児にはわからないかなーと。
ただ、見終わった後で、さつき(上の娘)はぽつりと言いました。


「メイ(下の娘)も連れてきてよかったかもしれませんね」


と。4歳には分かりづらいかなーと思ったんですが、
絵的に分かりやすい部分が大きかったので、
分からないなりに見せてあげればよかったかと、
印象が変わりました。


そんなこんなでサマーウォーズの感想です。
なんというか、時をかける少女は面白かったんですが、
大体一回当たった人の次回作って駄目なんで(笑)、
私はまったく期待してませんでした。
そういう最初の期待度が低かったことも相まってか、
端的に言って面白かったです。


分かりやすい物語のあらすじが公式HPにあるので、


http://s-wars.jp/index.html


それはそちらで見て頂いて、感じたことをざーっと。
凄くよくできていました。
舞台はほぼ現在、もしくは、ちょっと進んだ世界で、
我々と常識は変わってません。
攻殻機動隊とかそのくらいまで、サイバー世界じゃないって事ですね。
ただ、OZというネットワークが世界中をつないでいるという。
その説明を面白くやってくれるので、
以後の展開がわかりやすいわかりやすい(笑)。


そして、そんな進んだPCのネットワークが、
物語のエッセンスとして存在しているというのに、
核になっているのは今はあまり存在しない、
大家族的なものであるとか、人としての誇りであるとか、
そういう当たり前のものだったりするんですよね。
ただ、そういう当たり前のものを、
面白く見せるのが難しいわけです。


家族についてとか、絆とか、
終わり方も綺麗な感じにまとまっていて、
正直、もう一度見に行きたいですね(笑)。


余談になりますが、私はSRCシナリオで、
ハッピーな話だけ書く事にちょっと限界を感じていました。



「暗かったりネガティブだったり、
現実っぽい夢も希望も無い話の方が評価高いんじゃないか?
高尚な話なんじゃないか?」


そんな事を思ってしまったこともあります。
ちょっと悩んでました。
でも、まあ、今日サマーウォーズを見て、
その辺りの考えが吹っ飛びましたね。
なんていうか、


そんなもの、
ドブにでも捨ててしまえ



って感じですか。それが、今日の最大の収穫でしょうか(笑)。




・個々の人物について


佳主馬は最初女の子だと思ったんですよ。
妙に可愛いから(笑)。で、健二も女の子だと思ってて、
ラスト近辺で女の子だと判明するかもと思ったんですが、
普通に男の子でしたけどね。
ただ、なんていうか、
「私は一向に構わん」

              _,____ 
ノ(          / ̄lllllllllllllllllllllllll`ヽ、 
lll(        ノ´llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、 
lllllll)     ノ'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`l 
丗ヲ    /lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll`l 
llllノ    ノllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,、ll| 
llノ    ノlllllllllllllllllllllllllllll/´ ̄`ヽllllllllllllllllllllllllllノ `、ll| 
/ ,   |llllllllllllllllll_,-'´ ̄  ヽ、 `ヽ、lllllllllllllノ .  Y 
|l   ,'´l`、lllllllllllノ   _,-‐、 ヽヽ `l.`―‐'フ   ,、| 
llll`ヽ|llllllllll`、llノ´   ‐―、ヽ、 ヽ、 |   | / ノ,→ 
lllllllllllllllllllllllll`l     -、_ヽヽ、_`l 、 l  /ン_/ 
‐ 、lllllllllllllllllllll`l     `、`三ン、、ニ、´ノヽノ/フノ/ 
     フlllllllll`l       _,-'´ `ヽ//-´   | 私は一向に構わんッッ 
     /llllllllllll|`ヽ、   ,'´´     _  :   ) l 
     `|llllllllノ、  ヽ、,´     i´ `  `,  ノ´ 
    人    \ i´ヽ、      `,ヽ、_ノ ,´/ 
    /::`、     `ン  ン  ,,-←三、-´ノ、'ノ 
 _,-/:::::::ヽ、     ヽ、 `、 `,ニ,‐--‐ヲ //l 
''´:::`、:::::::::::::::ヽ、    `i 、_ヽヽ二二二ノ/ / 
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っていう気持ちが理解できました(笑)。


健二は……あれはいわゆる天才なんじゃないですかね。
というか、数学オリンピックの日本代表に出られなかったっていうのが、
なんで選に漏れてしまったのか気になっています。
代表になった人が、彼以上の天才だという単純な事だったのか、
それとも健二が全力を発揮できない状況……、
例えば衆目監視の中で数式を解かないと行けないなど、
そういう特殊な条件だったから代表になった人に及ばなかったのか。
どうでもいいって言われればどうでもいいんですが、
私はこういう些細なことが気になります。
そして、些細なことを気にならせてくれる作品はいい作品です。


侘助叔父さんは、なんていうか可哀想な人でしたね。
ある種、健二型の天才なんですよね。
屈折した思いからこう、自分も家族も愛情は溢れてるのに、
それがまったく繋がらない、空回りするというか。
すごい切なくなりました……。
栄お婆ちゃんに手を引かれていくシーンが、あまりにも印象的だったので。


そして、栄お婆ちゃん。
この人、物語の前半における主人公です。
やばい、格好良すぎる(笑)。
私が祖母が亡くなったことを、まだ鮮明に覚えているせいか、
こう、かなり染みいるんですよね、あの年代の人の言葉が。
祖母と同じ90歳ですし。
アナログ>デジタルかよ?って一瞬思うシーンもあるかもしれませんが、
それは誤解です。
どちらかというと、それらに上下があるんじゃなくて、
両方のいい所を大事にしようという感じが取って見えます。
年季の入った知性と度胸を見せて貰いました。


今回、10点満点中、9点だったのは、
昨日、満点出したって言う理由が一番なんですが(笑)、
無理矢理にいくつかの疑問点というか、こうしてればっていう点を、
本当、無理矢理にあげてみました。

1.夏希が二人に声をかけたのは元から健二に多少なりとも気があったのかどうか。
:私ではなくて一緒に言った姪っ子が気にしていました。

2.落ちてきた衛星あさしおが小さくなった(大気の摩擦熱によって)事を、
一言語っておいた方がわかりやすかったんじゃないかと。
まあ、みればわかるんですけど、これだけ分かりやすいエンターテイメントなんで、
その辺りもTVのキャスターに話させるとか、そういう配慮が欲しかったです。


もう一度いいますけど、無理矢理引っ張り出したマイナスというか、
疑問点です。気にする方が変です(笑)。
ただ、10点満点を二日連続で出すのはあれだと思って、
言ってみただけですから。


いま見ようかと思っている方、見に行きましょう。
時をかける少女もそうでしたが、
夏じゃないと味わえない雰囲気っていうものが、
この映画にはあります。