- 作者: 深見真,沈没
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2009/07
- メディア: 単行本
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評価:8/10
2030年代の東京。
元自衛官でヴァーティゴというサイボーグ特有の病で、
自衛官を退職し、警察官に転職した、羽柴澪緒(レオ)。
階級の軽いサイボーグであり、ベテランの警察官であり、
レオとコンビを組む夏目静香。
二人は事件のおとり捜査のために、レズカップルとして
秘密クラブに潜入するが──。
深見先生の大好きなエッセンスがたっぷり仕込まれています。
というか、表紙のイラストがエロイので思わず買ってしまいました。
なんというか、肉体の表現がすごい緻密で、
きっと筋肉好きなんだろうなぁーと思ったら、
案の定、筋肉大好きな絵師さんでした(笑)。
それはともかく、お話も丁寧に進んでいって、
簡単にソフトをインストールすることで、
武術を極めることが楽になるサイボーグに対する、武術の精神性であるとか、
静香の過去のトラウマ、レオの抱えるヴァーティゴ。
それらが絡み合って、後半の衝撃的な展開から、
ラストの爽快な立ち回りまで、一気に読んでしまいました。
もうちょい楽しむつもりだったのに(笑)。
幻冬舎幻狼ノベルというのは、まったくしりませんでしたが、
深見先生にかなり好きにやらせている辺り、とても好感が持てました(笑)。
ヴァーティゴのラストシーンは短編のテンプレートに使えるくらい、
二人の新しい旅立ちが、とても爽やかに描かれているので、
途中の重い展開とかひっくるめて、
とてもいい終わり方だったと思います。
・マイナス要因は個人的なわがままで、
二人のコンビがもっと見たかったという点でしょうか。
綺麗に終わってるんで、これでいいんですけど、
終わった頃には二人が好きになっているので、
もっと続きが読みたいという欲求があるといいますか。