- 作者: 久保帯人
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/04/02
- メディア: コミック
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評価 7/10
東仙、狛村、檜佐木の三人の因縁が収束し、
解消されていくこの一連のお話は、久々に手放しで面白いと言えるものでした。
連載で読んでいる時も感じていましたが、
東仙が自身の盲信によって視野が狭窄してしまった事に対して、
狛村がまるで父親であるかのように許すと言ったのが印象的でした。
帰刃して、ハエになった東仙がその目を開いて醜いといったのは、
狛村に対してという意見がありましたが、
どちらかというと彼が見たいと希求していた世界(狛村を含めて)に対してではないかと思います。
しかし、そこに皮肉が効いているのは、
あの帰刃した東仙が読み手からはどう解釈しても醜悪な姿であるのに、
他者を醜悪であると言い放つ辺りでしょうか。
この辺りのセンスが、やはり久保先生は卓越していると思います。
できれば、この話は纏めて一冊で読みたかったのですが、
続いてしまいましたね(笑)。
そこが残念ですが、このレベルの話を連ねていけば、
昔のBLEACHが戻ってくる気がします。