シナリオ名 :「清和の御旗」(11話まで)
製作者   :philoさん
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前回登場した奈々本蒼に関わりがある藤島一正と、
そして彼と同じ中学生のエリィ=バークライン。
この三人の出会いから、エリィの過去にまつわる傷がえぐり出される事になります。


エリィは祇園会の起こした争乱によって兄を失っています。
いくつかのシナリオに登場し、切ない最期を迎えたものもあります。
清和の御旗でそれはないと思いますが、彼女の登場は一抹の不安がよぎります。
奈々本さんを追って来たのに、エリィにも無邪気な好意を向ける一正。
天然のたらしだ……なんとかしないと……( ´・ω・`)。
と思いつつも、彼の幼い精神性によって導かれる、
ポジティブな行動性によって、エリィの心の傷が深くなることは避けられました。


なにが正解なのかわかりません。
数学なら明確な解答があるのかもしれませんが、
人生に模範解答はありえないわけです。
私は既におっさんですが、選択肢は誤ってばかりな気がします(笑)。
そんな難解な、人生の選択しにおいて、
ベターを選べたのは行幸なのではないでしょうか?
刃を握って武に席を置き続けるかぎり、避けられない事なのかもしれませんが、
復讐に淀んだ心で、手を血に染めることは避けることができました。
これは、一正が誇ってもよい事なのではないかと思います。


巻奈姉さんが言っていたように、
エリィの心の傷は二桁の月日でも癒せるかどうかわかりません。
ただ、今回の事で、癒せるであろう道を選択し、
その入り口に立てたのではないかと思っています。
いままでが、模索と苦悩の日々であったなら、
新しい一歩を供に歩んでくれる仲間と見つけられたなら、
今回の事件には大きな意味があると、私は信じたいと思っています。