:「姫一文字の守り神 」(6話 完結)

製作者   :philoさん
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ああ、これはほとんど文句のない大団円になったんじゃないでしょうか。
少なくとも、私はとやかく言う事がないんじゃないかってくらいに、
綺麗にまとまったと思っています。
もう一つの姫士組創成のストーリーとして、
始まりの二人とはまた違った味わいのあるシナリオに仕上がっていると思います。


ベリアルとマグネシアという超越者を出してくる事で、
その強大な相手に挑むのが只の人間の意地であり、
曲げられない信念であるという下りも、
失礼ながら拙作に通じるところもあるなと感じ入って、
まごうことなき姫士組ストーリーだと堪能させて頂きました。


エピローグの道後島が覚悟を決めた下りも非常によく、
青田のどんどん追い詰められていく様は、
非常に溜飲が下がる思いでした。
個人的な視点でいうと、彼は有能で確かに自身が信じるほど、
能力があって、周囲をそれを認める逸材ではあるのですが、
正直な所、三流の策士かなと感じました。
人間が理性的な生き物で、完全に理屈の合う合わないに支配され、
世の中が計算通りに運営されているなら、彼は向かうところ敵なしなのでしょう。
ただ、実際の所は、そうではないわけです。
理屈に合わないことなんてよくある話で、
計算通りなんてままならないですし、感情でどんな緻密な計画も吹っ飛んだりします(笑)。
それを学んだ(ようなようでないような)彼がどうなるかは、
wikiの通りに行くのか、別の未来が待ち受けているのかはまた別の話になりますか。


兎に角、短編の完結おめでとうございます。
少しずつ、完結作品を重ねていくことで、
終わらせると言う事とまとめるという経験が身につくと思うので、
これからのシナリオ作成にとてもよい苗床になるのではないでしょうか。
と、一応、完結シナリオを作った身として言ってみます(笑)。