□その1:いきなり長編を作るのは止めた方がいいよ。


本当は即戦力的に役に立つインクルの作り方とか、
そういう役に立つ事が書ければいいのですが、
このリドリー、生まれついてのインクル不作法者なので、
そんな気の効いたことは書けません。
なので、シナリオを作ろうという方へのアドバイスを、
ちょこっと書いてみようかと思います。


私の経験を元にした話なので、
これをやれば完璧だという訳でもないし、
誰でもシナリオを作れるようになるとかそんな話でもありません。
ただ、シナリオを幾つか完結させて、
現在もシナリオを作っている人間の話ですので、
一応、自分という根拠を元にしているので、
まったくの絵空事ではありません。


シナリオを作ろうと思った方は、何かの刺激を受けて思い立つのでしょう。
本家スパロボの新作をプレイして、自分もスパロボシナリオを作りたくなった。
はたまた、どなたかのシナリオプレイして、
それを面白いと思ったり、自分だったらこの作品を入れるなとか、
このオリジナルアイコン、自分で使いたかったのに!のような、
色々な刺激を受けて、シナリオを作ってみたいと考えるのだと思います。
気宇壮大に、


「全、60話の長編シナリオを書こう!」


などと考える人もいると思います。
もっと漠然と、長編シナリオを作ろうと思う方もいるでしょう。
だが、待って下さい。
初めての人がシナリオを作り始めて、
それが頓挫する可能性が高いのが長編シナリオです。
初めてのシナリオで、長編シナリオを書いて途中で詰まって放棄。
それだけならいいんです。
誰でもシナリオが止まってしまうことはあるでしょう。
けれども、そこで嫌になってしまい、
シナリオ書かなくなってしまう事が、往々にしてあるのです。
なぜ、止まってしまうのか?
原因は幾つかあると思いますが、
結局の所、見切り発車すぎてお話がまとめられなくなった、
プロットも作ってなくて、収拾が付かなくなってしまった、
悪い意味でお話やキャラクターが作者の手を離れて、
どうにもとまらなくなってしまったり、
他にも幾つか例があげられるかと思います。



じゃあ、そうならないようにするには、どうすればいいのか。



2話、もしくは4話の短編を書いて下さい。
何故、1話じゃないのか? 1話にお話をまとめるのは、かなり高度なテクニックだからです。
試しに書いて貰ってもいいのですが、きっともう1話書きたいと思うはずです。
忌憚無くいうと、私は1話の中で、お話をまとめられません(笑)。
自分にできない事を、人にやれっていうのは無理な話なので、
1話完結の短編を作れっていうのは、お奨めしません。
あと、1話完結にしようと、その事ばかりを考えてしまって、
1話になんとしてもまとめないといけない!って自縄自縛に陥ってしまい、
「こんなに苦しいのなら、シナリオなど作らぬ」ってなってしまう可能性もあります。
それなら、2話でも4話でも書いちゃえばいいやと柔軟にいこうという話です。
ただ、それ以上話数を重ねてはいけません。中編になってしまいます。
そして、4話の方ですが、これは一言で現す言葉があります。
起承転結というやつですね。
それに当てはめて、お話を展開させればいいので、
これが一番楽かも知れません。


最後に、短編を書いて、一個のシナリオをまとめあげ、
完結させる理由なのですが、それは、あなたに自信をもたらします。
短いながらも、シナリオを作り上げて、お話をきちんと畳んだという経験。
最初に想像していたのとは、色々違うシナリオ作成の楽しさと、
作成していく過程での、問題点やそれを克服するための考え。
次のシナリオへの創作意欲。
恐らく、完結作品を作ったあなたの目には、
いままでプレイしたシナリオも、別の姿を以て見えると思います。
何気なく最後までプレイして、面白かったで終わってたシナリオも、
作者さんの苦悩を感じ取れたり、逆にこの展開をまとめあげるとか半端ない!
などと相手の力量に賞賛の念を抱いたり。
視野が変わってくると思います。
まぁ、私の体験談なので、もっと他のものを得る方もいるとは思いますが。


とにかく、書いて、それをシナリオという形にする事を行ってみて下さい。
そして、それをまとめ上げて、完成させる癖を付けて下さい。
決して、無駄にはなりませんから。


*第一回と銘打ってありますが、言いたい事をいったので、
なんか次には続かなそうです(笑)。