9/10


凄い面白かったです。小学生のような感想ですが。
菊地先生のテイストを生かしつつ、霜月先生の旨みも加味された魔界都市は、
おどろおどろしさよりも、スタイリッシュさが増していて、
元々超美形が闊歩する世界なので、読んでいて非常に楽しいと言うより、
嬉しかったですね。トンブさんも出てきたので。


菊地先生の作風って、歌舞伎っぽい所があるというか。
メフィストやせつらが出てきて、なにかするときって、
勝つことは確約されているので、歌舞伎で屋号を「よ、○○屋!」とか叫ぶじゃないですか。
もう、あのノリで、「よ、魔界医師!」みたいな感じで読んでいて、
たまーに敵を逃がしたり、逃げられたりする。
そのパターンとパターンを外す辺りが、非常に絶妙で面白かったんですよね。
是非、3巻にも期待したいのですが、ちょっと2巻刊行が遅いかなと。


霜月先生も連載を持ってらっしゃるので、あまり急いで下さいというような、
ご無理は言い難い所があるのですが……。
手持ちの連載を終えられた時は、是非にも夜叉姫伝をやって欲しいですね。
先生の筆致で、姫を見たいと思っています。