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今回、以前に比べて点数を落としていますが、つまらない訳ではないんです。
むしろ、面白いし、最後の展開がとても楽しみです。
ただちょっと、下巻の結果次第かなという所があって。
上下巻のストーリーって、個々で判断できる事もあれば、
両方合わせてああ、納得したっていう話もあるので、
この女神未来は、恐らくそうなんじゃないかと考えています。


ここまで来ても、やはりマヨールが主人公として見れないというか。
やっぱり、新規キャラが弱かったのかなぁと思わざるを得ません。
ボニーが出てきただけでも、今回すごい嬉しかったわけで、
旧シリーズキャラへの愛着に、私自身びっくりしてしまいましたし。
あとまぁ、すっきり解決しそうもないだろうとは思ってますし、
色々と納得はしているんですが、20年近くなにやってきたんだよと、
その辺りは思わざるを得ません。
ヴァンパイア化とか神人と戦ってきたってのは分かるんですが、
事がここに至った状況で、政治的な部分や謀略で揺さぶられまくって、
これだけ切り崩されたりしてるのは、
どうにもちょっとおかしい感じたりするので。
「ままならない事が多いと知る事が大人である」
のだと知るのもいいわけですし、大人になったオーフェン達が、
魔術やらヴァンパイアでなぎ払えない、人間の軋轢やら、
社会の仕組み、経済の事情に必至で絶えるのも分かるんですが、
そんなもん現実で飽き飽きしているので、
もうちょっとそのエッセンスを薄めて欲しかったと思いました。


エンターテイメント的には三部の方が面白そうかなーと。
ただ、興行的にどれほど見込めるか分からないのと、
暗い終わり方しそうなんで、現在の四部が刊行されたのだと思いますが。
大分、文句を書いてしまいましたが、楽しめなかったのかと言われれば楽しめたのです。
ただ、釈然としない部分も、その楽しめた部分に並ぶほどにでかくそびえ立ってしまって、
ぐだぐだと書き連ねる程になってしまったというか。
こんな私の釈然としない部分を、吹っ飛ばすほどに下巻が凄い事を祈っています。