4巻が出たという報を聞きつけ、視聴してなかったアニメを先日見てみました。
アニメはすごい中途半端な所で終わってしまったので、
声優陣は豪華で、勿体ないから続き作ればいいのにというくらいの面白さではありました。
ヒューリックの補完を削って、もっと前半詰めれば、
もうちょい、艦隊戦が見れたと思うんですが。
以外に役に立たないジュスラン卿、失敗から学んで立ち上がるアリアバード卿。
外見は好みなのに色々駄目なザーリッシュ卿。イドリス卿は過去話がよかった。
アジュマーン藩王殿下は、デザイン的にかなり格好良かったのですが、
もうちょっと内面の声が聞きたかったと思いました。
英伝完結直後の作品なので、色々自制されすぎてるような気がします。
ジュスランはもっと間に合っていいし、成功していいと思いますし、
アリアバードは武に欠ける彼を補佐して、もっと友誼を深めてもいいですし。
仲良さそうな描写は沢山あったのですが、共同作戦が見たかったのです。
小気味良いチートキャラを、それっぽい文脈で動かして爽快感を与える。
その辺りが田中先生の筆の真骨頂なので、もっとやって欲しかったというか。



で、タイタニア陣営から見て、敵側の主人公であるファン・ヒューリックが……。
まったく感情移入できないどころか、見ていて不愉快だったので、
キャラ立て失敗してしまったんじゃないかと思いました。
英伝では、帝国・同盟にラインハルトとヤンという二人の主人公がいて、
その側に多くの人達が集まって歴史を動かす最中、
まぁ、読者によって帝国好き、同盟嫌い、あるいはその逆がいると思うのですが、
私はどちらの陣営も好きでした。
どちらの側の人間達も、非常に魅力的だったので、
帝国死ね、同盟万歳とかそういう気持ちにはならず、
その局面局面でそれぞれの陣営の好きなキャラクターを応援していました。
翻って、タイタニアですが、タイタニア陣営以外の描写がつまらないです。
特にヒューリックが、対タイタニア陣営の主人公格なんでしょうけど、
クソチート主人公っぽくて、まったく好きになれませんでした。
ヒューリックの失敗(私はそう思っています)を見てみると、
私にとってはキャラ立ての魔術師である田中先生も、
キャラクター作りの魔法のツボは、無限の容量を持ってはいなかったというように思えました。
私が好きな、ヤン・ウェンリーのキャラクター性が、
極めて絶妙なバランスの上になりたっていたという事なのかもしれません。
そのバランスがちょっと狂うと、ヒューリックのように不愉快な感じになってしまう。
もしかすると彼を好きな方がいるのかもしれないので、あまり書きませんが。
正直にいって、描写失敗しているんじゃないかと思います。


私的にタイタニア側で一番気になるのは、バルアミー・タイタニア子爵(18)です。



最初は藩王の地位を逃した父親をそそのかす、ただの悪い息子だったのです。
外見も、コードギアスの扇を彷彿とさせる頭にパン乗せた髪型で、
非常に心象が悪くて、早くくたばってくれないかと思ってました。
ですが、リディア姫(ょぅι゛ょ)に振り回され、ジュスラン卿に様々な仕事を押しつけられ、
それらを大過なく処理し、実際に「役に立つ」男であることを見せたバルアミー卿。
その過程で、ジュスラン卿の才能に触れ、己の小ささを自覚し、
野心をひっこめて(本人は野心満々な気ですがもう口先だけです)、
己の力量を充実させ成長していく方向へシフトしていきます。
もう、この辺りで、初期の印象の悪さはふっとんでしまって、
私としては彼の成長を楽しみに眺めて、どれだけょぅι゛ょにひっぱりまわされるか、
ジュスラン卿のめんどくさい任務をこなすのかを見るのが楽しみになってきます。
そんな成長著しい、楽しみな若者(18歳)を、様々な試練が襲います。
不平派をいぶり出すジュスラン卿の策に巻き込まれ、
父親が死んでしまいます。
先だってバルアミー卿が、自分で父親の野心をたきつけたことが、
原因の一つであったりするので、自分で立ち直る必要がありました。
リディア姫に暴力を振るったイドリスのバカ弟が、
ようやく父親の死を乗り越えたバルアミー卿に、
父親の名誉を傷つけるような暴言を吐いてくれます。
イドリスのバカ弟、かなりガタイがいいんですが、
バルアミー卿ボコってくれるので、けっこう喧嘩強い事に感心しました。
恥ずかしながら、あんなに親身にキャラクターを応援したの久しぶりです(笑)。
その喧嘩の責を問われ、左遷されるのですが、
左遷先ではイドリスの策略で命を狙われるとか……。


お前主人公だろう!


ってくらい活躍してくれます。
更に、左遷先では一騒動おきそうなので、
バルアミー卿の去就が気になって仕方ありません。
アニメ作ってる人達は明らかにバルアミー卿好きそうです(笑)。
ぶっちゃけ、私にとってのタイタニアは、バルアミー卿で出来ています。
これ、田中先生の計算違いなのか、バルアミー卿に割を食わせたつもりが、
なんか妙に活躍してしまったのか定かではありませんが。


他のタイタニア陣営では、ジュスラン卿はけっこう好感度高いですし、
生真面目で損な性分のアリアバード卿も好きなタイプですが、
最初に心象が悪かった分、バルアミー卿の好感度がぶっちぎっています。
ただ、3巻読んで、アリアバード卿の台詞がよかったので、
私の好感度は、
バルアミー>アリアバード>ジュスランくらいの序列になっています。
あと、苦労性のバルアミー卿が、リディア姫に振り回される中、
二人の間に信頼感が生まれていくのが、見ていて非常にほほえましかったです。

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イドリスのバカ弟早く死なないかな