ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン (MARVEL)

ホークアイ:マイ・ライフ・アズ・ア・ウェポン (MARVEL)


9/10




アベンジャーズの中でも、能力的に非常に地味なホークアイ
アクションの格好良さは随一と言ってもいいかもしれませんが。
そんな彼の素顔の、マスクを被った話は一話しか収録されていないので、
まさしく素顔のホークアイを見る事ができる一冊に仕上がっています。
髪型や顔の造型が、映画版を踏襲しているので、
映画で彼に興味を持った方が、手にとって見るのにいいと思います。


アベンジャーズ:ダークレインでは、けっこう短気で怒ってばかりに見えますが、
私としては軽妙な感じの彼が描写されるのは邦訳では珍しいので、
楽しく読ませて貰いました。
やはり、帯にもあるように、一番最初のストーリー。
ホークアイが住むボロアパートと、
その屋上で行われるバーベキューパーティーを守るため、
アベンジャーズの一人である彼が、命をかけて行動する話が、
とても心に響くところがありました。
なにげなく野良犬にピザをあげたホークアイ
その犬が彼の窮地を救い、悪漢に放り投げられて重傷を負います。
見ず知らずの犬に対する、彼の優しさ。
敵は地上げを行ってる程度の大した事がない悪党です。
でも、彼奴らは人間を人間として見ていない。
勇敢な犬ですら、彼らにとってはゴミ同然。
そんな腐った性根を見せられては、黙っていられなくなる。
その心の動きが、「あー、俺はなんでこんなことやってんだ」
というぼやき混じりの内心がありつつ、
拳は熱く、弓は鋭く悪漢を貫く。そんな彼に惚れ直しました。


今回、ホークアイことクリント・バートンが不在であった時、
彼の名を継いでホークアイであった、ケイト・ビショップが登場しています。
二人の相棒関係、師弟関係もいいもので、
女性に手が早いホークアイが、決してケイトには手を出さない辺り、
その距離感が好きでした。
もし、ホークアイ個人誌に続刊があるなら、期待したいです。