:「少女たちの探し物」

製作者   :alwさん
HP: 伯陽堂 http://homepage2.nifty.com/zhuang-zhou/srcF/srctoukou.htm




alwさん特有の優しいストーリーが展開されており、冒頭の二人の不穏な言葉を忘れてしまうところでした。
ただ、この優しいというのは、弱さであるとかそういうものとは別であり、
フィリップ・マーロウがいう所の「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない
という奴なのではないかと思っています。
安曇を中心に、学園の教師たちも手を貸してくれ、確かか不確かか分からない事に協力してくれる。
安曇やエリィの気持ちを汲んでくれたとも思えるし、教師としての義務を果たそうとしてくれたのだと考える事もできます。
エリィが探していた花については、なんとなく途中で花そのものではないのかなと思いましたが、
真実が明らかになった後、alwさんはこういった逸話を作られるのが相変わらず上手いなーと改めて関心しました。


エリィを支え、一つの兄妹を覆っていた雲を晴れやかに散らした安曇ですが、
彼女自身にも不安定な部分はあって、それは冒頭で元悪役の二人が(後日談をプレイすると元をつけたくなります)、
安曇を心配するように、何かが起こりそうな兆候が出てきています。
事実、不安のタネは撒かれ、小さく芽吹いているように感じられます。
ですが、そこはお節介焼きが多い事もあって、軟着陸させてくれると信じております。


シナリオ作成お疲れ様でした。後日談も含めて楽しませて頂きました。