スパイダーバース (MARVEL)

スパイダーバース (MARVEL)


8/10


インヘリターズというスパイダートーテムからエネルギーを得るコズミック(マーベル世界だとコズミック>神)な存在が、
多次元世界のスパイダーマンたちを急襲し、殺害して喰らうという恐ろしい事態にが発生。
その為に、多次元宇宙のスパイダーマンたちが協力して戦うというストーリーです。


マーベルだとアース981とかそういう風に世界が幾つも分化していて、
私達の知っているピーター・パーカーは、アース616のピーター・パーカーです。
ピーターの最初の恋人で本編では死んでいるグウェン・ステイシーがスパイダーマンになっている世界。
パンクに被れたピーター・パーカーがスパイダーマンになっている世界のスパイダーパンク。
まだ色がつく前の世界の白黒スパイディ。
父親からスパイディをついだ未来のピーター・パーカーの娘、スパイダーガール。
ブタの世界のスパイディであるスパイダー・ハム。
コズミックなパワーを得た渋い外見のスパイダーマン、コズミック・スパイダーマン……などなど。
多様な可能性があったりしたものです。



レオパルドンが登場し、日本のスパイダーマン……ダーマと言った方が分かりやすいでしょうか。
彼が登場することで話題となり、この度の邦訳となったようです。
レオパルドンの名誉の為にいうと、一瞬でやられてるようなのですが、あのシーンの解説をしましょう。
あのシーンにいく前に、敵のインヘリターズ最強の家長ソラスが、
味方最強のコズミック・スパイダーマンを殺して、その力を奪った為にちりぢりになって逃げるシーンだったわけです。
そこで一人のスパイディが、日本のスパイダーマンに助けを求めようと、
ダーマとレオパルドンを連れてくるわけです。
あのイラストだと一撃で破壊されているように見えますが、多次元世界のスパイダーマンたちが、
全員逃げ去るまで時間を稼いでくれています。
味方の誰もが戦えない強敵と。
そして、最終決戦で未来の技術で修理したレオパルドンが戻って来ます。
瞬殺されてたりするスパイダーマンがいる中で、かなり優遇されているのではないでしょうか(笑)。


さて、前述の豚が喋る世界から来たスパイダーハムというなんともゆるキャラチックなスパイダーマンがいたのですが、
彼が非常にユーモアに溢れ、機知に富み、ゆるキャラな外見とは裏原にキーマン……キーピッグとでもいうべき存在でした。
最後の最後で敵の目を欺いて、敵の目的のカギになる赤ん坊を助けたりもしてますし。
キャタクターの外見的な意味では白いスパイディのスパイターグウェンが好みなのですが、
性格的には全裸でも戦い抜いたスパイダーハムに深い敬意を抱く次第です。


なかなか面白かったのですが、スパイディたちもほとんど同じ格好で、
敵も似たような衣装で、画面がなんか分かりづらくなってしまった部分があります。
あと、明らかに派生エピソードが削られており、本編だけで進んでいるので、
ここはどうしてこうなったの?と分からない部分があるので、その辺りが気になったりします。