お・り・が・み 天の門

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

20億円の借金を背負わされた女の子を、こんなに重さを感じさせず描けるものかと感心しました。からくりは途中でなんとなくわかりはするものの、それの描き方が非常に面白かったわけです。あと、霊や怪奇現象がまかり通り世界の説明の仕方が、非常にわかりやすかったわけです。かたぎの世界と、極道ものの世界、そして怪奇がまかり通るオカルトの世界と。わかりやすく世界と言っているわけですが、ファンタジーのように異世界にわかれているわけではなく、領域と言った方が正確かもしれません。でも、あの説明はちょっと斬新でした。大抵、巻き込まれ方は、それまで普通に生きていた主人公の「日常が崩壊」する所から始まるわけで。おりがみは、主人公が…否応無しですが…自分から非日常・超常世界へ赴くわけです。オカルト系へのアプローチとしては、なかなか面白いのではないでしょうか。

そうそう、私におりがみを奨める時、こう言えばビンゴだったのです。「戦闘集団を持っている○リ○ト教が暴れる」と。……なんか、ヤヴァイ感じに空白のまるを打ってしまった気もしますが、まあ、いいや(笑)。