響鬼について

ブレイド後半で、あのデザインを知ったとき、例年通り拒否反応がでました。龍騎以降、ずっと言っている「来年のライダーはみない」とまたもや言ってしまいましたし(笑)。本当に偶然で第一話を見て、ミュージカル以外はなかなかいい雰囲気…クウガっぽい印象を受けたので視聴を続けました。3話見て好きになり、5話まで視聴した段階で、すでにこう思っていました。


響鬼は明確なラスボスを倒すとかそういった終わり方でなくて(恐らく太古から連綿と続いて未来も続く戦いだろうから)、魔化魍を倒し命がけで人助けをする鬼たちを、明日夢少年が何かを感じ取り、微々たるものでいいので影響を受けつつ、淡々と終わってもいい」

などと思っていたものです。最終回はいい感じだったと思います。ただし、中盤から様々な問題があったこともたしかです。玩具が売れないことが主な理由でしょうが、その他様々な理由からプロデューサーの交代劇など、以前の響鬼と以後の響鬼というものができてしまってから、当初のよかったものが傷付いてしまったと思います。別に特撮的な盛り上がりはなくてもいいんですが、ドラマ的に面白くなくなってしまっては、ちょっと。正直、ライダーの日常描写がこんなに楽しかったのは、平成ライダーを見続けてきて、初めてだったかもしれません。恥ずかしい言い方をすれば私の視聴のスタンスは「身近にヒーロー(響鬼さん)がいて、それを眩しく眺める希望溢れる少年」って感じでしたので(笑)。斬鬼さんの死やドラマ的にいい部分も、以前ならもっと面白くできたと思うわけです。途中から尻拭いをさせられた井上さんにも同情する所があります。経緯はよくわかりませんが、いきなり辻褄合わせなどさせられて、インターネットでは叩かれてご苦労だったことと思います。
 とりあえず、仮面ライダーはそろそろ、スポンサー側が決断をしないといけない段階に入ったのではないでしょうか。金をもうけたいなら、幾らでもそれをするためのやり方がありますし(玩具を売るための)、ヒーローを作りたいならもっと本腰を入れてやらねばなりません。ただのアニメを作るなら問題ありません。問題なのは、ヒーローを作り、そして石ノ森章太郎の看板を掲げているという点です。

私の知人に会ったとき、特撮など見ない人なのですが、こう言っていました。
「毎年イケメンライダーっていってるけど、今年の人が一番いい男だね、リドリー」
いい男という表現と、イケメンという表現の差を考えていただければ、意味がよく伝わるかと思います(笑)。でも、私も細川さんの起用は非常にインパクトがありましたから。

ぶっちゃけ、仮面ライダーで、苦悩する若者はもう見飽きたので(笑)。どうせなら、脳天気で悩まないタイプだといいですねー。悩む脇役を、明るさでサポートするライダー。