バトルジャッジ

バトルジャッジ (ジグザグノベルズ)

バトルジャッジ (ジグザグノベルズ)

 実に秋津透テイストなストーリーです。でも、何か新しいレーベルに遠慮しているのか、ルナ・ヴァルガーシリーズやブラスルーンの無茶っぷりがなりを潜めていて、やや無難な感じにまとまりすぎているきらいがあります。イアンも価値観が揺れ動いたり、何か急激な精神的成長を遂げる年齢ではないので、そういった成長物語的な側面は望めないと思います。私としては煩かったり、厭世的なニートじゃないぶん、楽しく読めたのですが(笑)。

戦争とかそういった方面へ話を向けない予定のようなので、2巻ではまた冒頭でイアンが借金を負うか、シア・ローズお嬢がクローム・ウッド関係で何事か発生するか、リン・ティエンポンとまた組んで今度は闇のチームバトルを勝ち抜くとか…。あ、ネタは結構あるんだな(笑)。

とりあえず、ひとつだけ譲れない点があります。秋津先生の十八番、エロシーンがないじゃーないですか(笑)!イアンに窮状を忘れそうにさせてしまうほどの、濃厚なそれを読んでみたかったのですが(笑)。