涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

無論──。その団長命令を拒否する団員は、どこにもいなかった。
by キョン

今回は進級したSOS団の進入部員…もとい、団員確保の話を軸に、陰謀で登場した古泉の機関とは別種の組織、朝比奈みくるとは別ルートの未来移動者、長門有希とは異なる宇宙人の再登場・もしくは新登場の話でした。今回、途中までは普通に展開するのですが、最後の章で、題名同様まさしく分裂します。αルートとβルート。それが交互に、もしくは連続して現れて、同じ日付の違うストーリーを展開してゆきます。鍵になる初日の電話ですが、ルートごとにかけてくる人物が変わります。なぞの人物であるαルートと、キョンの昔のクラスメイト佐々木であるβルート。これを基本として、同じ曜日がまるで異なる事件というか出来事が発生します。今回はβルートで終わりましたが、この交互の展開はどのくらい続くんでしょうか。楽しいけど、やっぱり疲れるんで(笑)。そして問題にしないといけないのは、この分裂がハルヒの力によるものか、そうでないかでしょう。ま、その辺りは実際に読んでもらうとわかりやすいかもしれません。説明してしまうと、完全なネタバレになってしまいますし、小説読むときつまらなくなりますからね(笑)。とにかく、6月に発売されるであろう、次巻も期待しています。