今回は上条当麻と一方通行の二人が車の両輪として、物語という車軸を動かしていました。上条が外部からの敵と戦っているのに大して、一方通行は内部からの敵との戦いと、そういった面や、いつもの感じで戦っている上条と殺伐とした空気の中戦う一方通行とその辺りの対比も面白く、前巻からの続きということもあってか、あっという間に読み終わってしまいました。神の右席というと、ガブリエルなんじゃないかなーと思っていたのですが、右席が機関名で前後左右に熾天使(ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエル)の力を顕現したメンバーが集うという、教皇庁最強の刺客に相応しい陣容でした。今回攻めてきた、前方のヴェントは、ウリエルでしたが、ほかのメンバーも強敵揃いのようです。上条の方は…ちょっとこの先、どうするのか想像もつきませんが(基本的に彼は巻き込まれがたなので)、いつも通りに戦って、その幻想をぶち壊してくれるんでしょう(笑)。ただ、学園都市の暗部の軍門に下ってしまった、一方通行の方が気にかかります。紛争地域とかに派遣されて、要塞攻略とかさせられなければいいんですが(笑)。今回思ったことですが、ヴェントに食らいついて戦える上条当麻ですが、猟犬部隊のような銃火器武装した連中には歯が立ちません。そんな時、銃火器のような物理攻撃に有効な、御坂美琴が登場するという、適材適所の見本のような戦いを見て、パズルのピースが上手くはまったような感動を覚えたのは私だけでしょうか。このシーンは、美琴のツンデレっぷりも表現されていて、熱さと萌えを表現する非常に濃いシーンだと思います。