仮面ライダーSPIRITS(13) (マガジンZKC)

仮面ライダーSPIRITS(13) (マガジンZKC)

熱い。全篇すべてから、まさしく魂(スピリッツ)が滲み出て来ている。
正義。
そんな陳腐な使い古された言葉が、彼ら戦う仮面の男たちの背中から、
強烈に訴えかけてくる。
曰く、奴らの非道を許すな、と。
声高に現実を叫んで非道な描写を是とする世界に、
彼らは決して屈する事無く、立ち向かい続ける。
きっと、最期の日が来たとしても、その理想を裏切る事はないだろう。


V3と呼ばれる男が、ボロボロになり、いっけん戦う力を失ったかに見える。
だが、誇り高い彼は、決して折れない。
「俺はまだ、戦える」
その言葉に嘘偽りなどないのだから。


本編の主人公ゼクロスが、仮面の男たちの幻影に惑わされる。
惑う彼だが、次第に敵のメッキが剥がれ落ちてくるのを感じる。
ああ…こいつらは見せ掛けだけだ。魂まで、複製はできない、と。
最後に見せられた幻影は、まさしく最強の男のもの。
だが、ゼクロスの心に、もはや恐れはない。
彼の抱いている違和感が、怒りに変わった時、
この幻影の牢獄は破られることだろう。
ゼクロスと仮面の男たちを甘く見たという、後悔の念と供に…。