今回は、もうこのシーンの為だけにあったような巻です。


もし、あの可憐な女たちを殺さずんば、
僧正も死なれる、
徳川家も滅びると仰せあるなら…
よろしい
僧正も死なれて結構!
徳川家も滅んで結構!!


素晴らしい。
これこそ、柳生十兵衛の真骨頂が、ようやく発揮された気がします。
確かに練達の武人であり、兵法者としても優れた武士ではありますが、
この、権力に捉われぬ自由闊達な思考が、
彼の本領ではないかと思っていたので、胸がすきましたね。


しかし、銅伯のなまり胴にひっかかって、刀を奪われてしまい…。
というか、あの術はすごい。どういう理屈は分からないけど、すごい。
1巻を読んだ方はわかると思いますが、特に勢いをつけず、
十兵衛という男は、束ねられた竹をあっさりと切り裂きます。
これほどの技量、腕力を持った彼をもってして、
切りつけた刀を抜かせぬ技。対武士戦闘では、無敵の技ではないでしょうか。
なんか、思ったより長く続いているので、
最初は10巻くらいで終わりかなーと思っていたら、
もう、2巻くらい続きそうですね。
まぁ、面白いからいいけど(笑)。ガイバーも、これくらい発刊スピードが速ければなぁ。