シナリオ名:第五回SRC学園シナリオコンペ


作者:主催マイヤーさん(http://mayr.hp.infoseek.co.jp/Conpe5.html)
【学園全域停電中!】:マイヤーさん
【太陽は答えない】:浦瀬ヒガタさん
【FreezingSun】:シャアペンさん
【葵】:深緑の鼓動さん
【7thday】:パンさん
【結3条植物園】:高野M明さん



太陽……酷いお題だw 
前回、前々回とネタは考えたのですが、
設定改変新キャラ投入で話を作る私には、コンペ参加はどうにも無理でした。
いや、みなさんよく作られる(´ω`)。
取りあえずシナリオの並んでいる順番に、感想を書いていこうかと思います。



【学園全域停電中!】:マイヤーさん


主催であるマイヤーさんのシナリオ。
やはり安心して見ていられる、
きっちりしたお話の展開になってます。
演出も細かいところまでやっている為、
状況がとても飲み込みやすくなってます。
お題もきっちりやってて好感が持てます。
悪役として投入されたであろう、光村陽水が味方側として、
軽いイケメンだけど、なかなか味のある人間に仕上がっていて、
使う人によって、キャラクターの多様な側面を見られるのが、
シェアードワールドのおもしろさだと、再認識しました。


ただ、きっちりやってる分、もうちょっと遊びが欲しいかと思ってしまう部分もあるかなと。
マイヤーさんは、まだ器用にできる引き出しをお持ちの気がするので、
その辺りを楽しみにしたいと思っています。





【太陽は答えない】:浦瀬ヒガタさん


このビジュアルノベル風インクルードがすばらしい。
抑えめな演出と蝉の声、最後の画像などがいい雰囲気を出しています。
内容は、私がオリシナで作ろうとして断念するような、
とても暗い話でズシリとダウナーな気持ちになりました(笑)。
こういう救いのないラスト(物理的にも精神的にも)の話を、
最後まできちんと書ききる精神力がすばらしいというか。
後、とても、死神探偵スズキを書いた経験が生かされているのかな−、
と勝手に思ったりしました。


ただ、学園知らない人だと、主要人物の顔が分からないという難点が。
まあ、興味を持って貰ってwikiで確認してもらおうという
という考えをお持ちなのかもしれませんが。
色つきで表示するのが雰囲気に合わなかったら、
モノクロで最初とか最後にちょこっと出すのもいいでしょうし。


ちょっと、システム的に。バグがあるとかではなくて、私が個人的に気になった部分です。
私だけかもしれませんけど、2週目があると言われると、
最初からやり直したくなるんです。じゃないと、新しい選択肢増えないゲームが多いので。
なので、「はじめから」を選んでしまうんですよね。
変化があるなら、2週目始めたら「ロード」を赤くしてくれるとか、
そういう事がもしもできるなら(私にあのインクルは作れないので)、
やってもらえればわかりやすかったかと思いました。
いや、はじめからを選択してしまって、変化がなかったので、
あれ? なにか私は間違えただろうかと思ったもので。



【FreezingSun】:シャアペンさん


シャアペンさんご自身のキャラクターが中心になっているので、
とてもこなれた印象で話が展開していきます。
キャラクターの話し方なども、よどみなく進んでいきます。
ただ、戦闘がもうちょっと苦戦してもよかったのではないかと。
まあ、ステインと総代が強すぎるんですけどね(笑)。


Talk スティン
総代さん、あのでっかいゴーレムはどうする?
あれはなんか強そうじゃない?


って言ってるんですが、ゴーレムと隣接して戦う頃になると、
そのゴーレムもジェルと変わらない瞬殺のザコになってしまっています。
ボスランクつけろとはいいませんけど、
HPをアイテムで補強するとかしてもいいんじゃないでしょうか。
もしくはゴーレム云々の話をなくしてしまうか。


お話的には一日の出来事にしては、
悲しみが深いはずのアメリアが納得するのがいささか早いような。
以前からアメリアと優貴面識があって、
過去に優貴をアメリアが殺害しようとした時に、
彼女の発作がでてアメリアが躊躇って殺さなかったとか。
そんなエピソードを入れておけば、もうちょいわかりやすかったのでは。
アメリアが心を許すのが早すぎる気がしますかね。
一族を殺されたとか悲しみをTalk分で長く語っているのですが、
それに対してその悲しみを引っ込めるのがいささか早すぎるのではないかと。


後、ラストはマップで中庭の表現などがあるんじゃないかと思ったのですが、
背景ブラックオンリーでちょっと寂しかったですね。
あと、優貴の最後の独白は、背景画像で太陽なんかがあれば、
もっと引き立ったんじゃないかと思います。




【葵】:深緑の鼓動さん


デコ子さん(*´д`*)ハァハァ。叱られてぇ。
アンニュイな感じの西宮路凪と、一之瀬未早矢が、
彼女の思い出話から何かを掴むお話。


日向葵とデコ子さんもいいキャラしていて、
話を聞いて路凪に何か変化があった雰囲気はあるけど、
その辺りはプレイヤーの想像に任せられるような感じに見える。
ラストシーン、日向葵が出てきて、
思い出話を彷彿とさせるような弾けっぷりを見せて、
日向葵と路凪をリンクさせてもよかったかなーと。
戦闘は、中立戦力としてモンスターが出てきても面白かったかもしれません。
文句言いながらも戦うデコ子さんと、
嬉々として戦う葵のキャラ立てもできるので。


私だったら、不良に負われる路凪を葵が引っ張っていって、
未早矢が「やれやれ…」みたいなラストにしたいと思いました。



【7thday】:パンさん


サスペンスの王道的な感じというか。
人形劇や演出も凝っており、作るの大変だったなーと思いました。
やや、長めのシナリオなのですが、1日ごとにセーブできて、
ゆったりと自分ペースで進めるという、すばらしい親切設計。
私は続きが気になってしまったので、一気にプレイしてしまいましたが(笑)。


ただ、ラストがこれ難しいんですけど、どうなるか読めてしまって。
サスペンスのシャンデリアって、落ちて来るものじゃないですか(笑)。
落ちてきたら死んじゃうねまで言わせないで、シャンデリアあるね…
くらいでよかったんじゃないかと。
もう一つ。「SRC学園の公式設定と異なります」
とかそういう言葉はいらないんじゃないでしょうか。
例えば、このお話の中ではきちんと生かして物語として、
上手くキャラクターを動かしてらっしゃったと感じました。
公式の設定は最低限のエッセンスで、
そこに足すのも引くのも掛けるのも割るのも、
作り手次第だと思いますから。


まあ、私もシナリオで結構設定変えているので(笑)。
その辺り胸を張って欲しいと勝手に思ったわけでして。



【結3条植物園】:高野M明さん


演出もグラフィカルで、一枚絵も可愛いし格好いいし楽しいし、
お話もテンポよく進むので、シナリオに没頭してしまいました。
なんというか、高野さんのキャラクターの使い方というのは、
シェアードワールドでの理想的なキャラクターの動かし方の一つ、
ではないかと思うわけです。
今回を例にとると、彼女は(伏せておきます)、
絶妙なギャグが入りつつ、時折交えられた回想で、過去を描き、
そのギャップでスルスルとプレイヤーに印象づける。
使い古された表現ですが、キャラクターに命が吹き込まれたなーと。
こういう形でキャラクターを用いてもらえれば、
作った人間としてはすごく嬉しいのではないでしょうか。
少なくとも、私が彼女を投稿した人だったら、失禁するほどの喜びですかね(笑)。


そうそう。
アナザーストーリーの題名がなんという、高河ゆんパラダイス(´ω`)。


これはまた、高野さんのお話がプレイしたいと思っていたら、
短編をお作りになってらっしゃるようなので、楽しみにさせて貰います。



単純な感想の羅列ですが、
「いや、実はこういう表現ですからご指摘は間違ってます」というような
ご意見・要望など在りましたら、
ブログのコメント欄か直接私のチャットの方へどうぞ。
あまり耳目が広くないもので、
お手数ですが聞こえるように言っていただければ幸いかと思いますので。