史上最強の弟子ケンイチ 33 (少年サンデーコミックス)

史上最強の弟子ケンイチ 33 (少年サンデーコミックス)


一影九拳が一人、アレクサンドル・ガイダルの命に従い、
ケンイチ抹殺の後、修学旅行先で一学年丸々、
「闇」の痕跡を消すために、関わった人々を消し去ろうとする、ボリス。
だが、彼の心には一片の迷いがあり…。


という感じの今回の物語ですが、ケンイチもすでに33巻とは。
月刊連載の時とはストーリーや立ち位置の違うキャラもいますけど、
こんな長期連載になるとは思いませんでした。


ガイダルvs秋雨の戦いは一進一退でしたが、
やはりガイダルより秋雨の方が一枚・二枚上手なように見えます。
殺す気で掛かってきている達人を、殺さずに上待っているわけですし(笑)。
ボリスはいいキャラクターでした。
生真面目で融通が利かないタイプでありながら、
その生真面目さ故に闇の殺人拳に邁進しつつも、
戦いの姿勢自体は真っ正直で、


「あれほど素直で真面目な弟子を悪の道へ導くとは…!」


とガイダルが秋雨から怒りを買うほどの人物でした。
鍛冶摩やコーキンは完全に闇の不文律で動いている(前者は捕らえ所がない部分があるが)けれど、
ボリスはまだゆらいでいるような感じがあって、
いつもはケンイチが挑戦者であるのに対して、
今回はボリスが挑戦者であるかのような感覚を覚えたものです。
命を落としたわけではないので、
ケンイチのピンチに駆けつけてくれると嬉しいですね(笑)。


次は水の柔術師弟の順番のようですが、
千影はともかく、師匠の美雲さんにはガンガン出陣して欲しいものです。
ようやく、一影九拳で長老以外の師匠より、一歩上手の闇側の師匠が出てきたわけですから。