魔法先生ネギま!(27) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(27) (講談社コミックス)


評価 9/10



ある意味、新しい主人公の登場かもしれません。
ネギ・スプリングフィールドは、一種の天才なのですが、
彼の父親のナギ・スプリングフィールドが、常軌を逸した天才魔法使いなので、
天才少年であるネギと、父親の間には大きな壁が在ったと言っても過言ではありません。


しかし、今回、敵うはずのない英雄ラカン相手に、
あれだけの奮闘を見せたことは、刮目に値する事であり、ネギの大いなる成長も示しています。
戦闘後にラカン自身やエヴァに、ベタ褒めされましたし。
これまで、大概駄目だしされて来たので、1巻から付き合っている読者の方は感慨深いかも知れません(笑)。


ネギ・スプリングフィールドという少年が、超一流の彼らの末席に座ることが許された、
彼が戦うために得た武器というのが、「開発力」というものでした。
一見、地味に見えるんですが、かなり有用なものだったりします。
元々、エヴァとの初戦や、それ以後の戦いも、一回目は準備不足で敗北しますが、
二戦目以降は、ネギが状況を鑑みてきちんとした準備を立てることで、
勝利をもぎ取っています。


ある意味、これまでの戦いで、方向性はついていたんじゃないかと思います。
ネギ・スプリングフィールドは、超一流の世界に足を踏み入れました。
いままで運が良かった、仲間に助けられた面もありますが、
一回目の戦いで、負けるのが通例になっているので(笑)、
もしも「即死」させられるような敵が出てきたら、かなり危険なので、
今後はそれへの対抗策を開発しておく必要があるかと思います(笑)。


最後に、主役になれない人達が、今回ネギの心を支え、ラカンに勝利する原動力になってくれましたが、
恐らくはネギが求めているのは、主役になれることじゃなくて、もっと他のものではないかと思います。