- 作者: 八木教広
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/11/04
- メディア: コミック
- 購入: 7人 クリック: 62回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
評価9/10
毎回毎回、絶望のさらに上の絶望を持ってくるクレイモアですが、
今回のそれは桁が違いました。
組織でも恐らくはナンバー1を狙えたであろうラファエラと、
覚醒者の最高峰である深淵の一人である、彼女の姉ルシエラ。
その二人の遺骸が合体した、ナニカが、その閉ざされていた意識を解放して、
目覚めてしまったのですから。
そこで、今日の日記の件名のクレアの言葉になるのですが。
そのラファエラとルシエラが融合した姿が、
あの世界で語られていた、
クレアとテレサという双子の女神のそれに酷似していたのです。
「美しく清らかで愛に満ちた双子の女神の名だ」
3巻でテレサが、クレアにこう話して聞かせていました。
8巻で立ち寄った街で、クレアがその双子の女神の彫像を見ています。
二人の姉妹が背中合わせに立って、一対の翼がはばたく美しい彫像。
きっと、ラファエラかルシエラも、それをどこかで見ていたのでしょうか。
直前のラファエラとクレアのやりとりからすると、
ラファエラの、姉とこうしてたかったという思いが表れたものなんでしょうか。
ラファエラとルシエラが融合したその姿は、破壊するものと呼ばれ、
美しいのにおぞましいという矛盾を成立させたというより、
内包してしまった姿に、ちょっとぞくぞくしました。
それにしても、アレ、どうやって倒すんでしょうか(笑)。
しかし、リフルの立ち位置が微妙になってきました。
ダフが死ぬと、明確になってきそうな気がしますが。
組織とは組みようもないので(明確に非人道的で、リフルも怨んでいるだろうし)、
クレアたちと一緒に破壊するものと戦うのかもしれませんが、
この漫画はそういう協力フラグをバキバキ折ったりしますから、
まったく展開が読めません。いまだに、イースレイがやられたのがショックデカイですし。
……ところで、リフルが独白していたシーン。
足下ばかり写されていたのですが、やっぱり……レゲエさんは形もないくらいにされてしまった、
という暗喩なんでしょうか。だって、喋ってるリフルを写さず、
足下を写すって言う意味を考えると……。レゲエさん……( ´・ω・`)。