雪の峠・剣の舞 (KCデラックス アフタヌーン)

雪の峠・剣の舞 (KCデラックス アフタヌーン)


評価 9/10


昔買ったのがボロボロになって発掘されたので、買い直しました。
剣の舞目当てです(笑)。
ただ、雪の峠も非常に面白いので、買って読んで損はありません。
雪の峠の方は、やるせない感じで終わるんですが、読後感も悪くありませんし。


で、剣の舞は何を目当てで購入したかというと、上泉信綱目当てです(笑)。
本当、脇役として登場するんですが、上記のセリフが本当格好良くて。
剣の舞というのは、その信綱の弟子である疋田文五郎が主人公で、
彼の元にやってきた仇討ちを志すハルナという女の子が、
彼から剣術を習って目が出てきたところ、戦に巻き込まれてという感じになっています。


手放しで祝福できるハッピーエンドではありませんが、
なんともいえない爽やかな余韻が残ります。
ラスト、惚けている疋田が、彼女の幻で己を取り戻す所が、
実にいい感じになっています。


余談ですが、シグルイで虎眼先生が、柳生宗矩に優勢勝ちしているわけです。
まあ、単純に比較できませんが、その父親である柳生石舟斎に、上泉信綱の弟子である、
疋田が勝負にならないほど圧勝してるんですよね(笑)。
まあ、漫画が違いますし、ちょっと比較しづらいんですが、


私の中の印象では、上泉信綱>越えられない壁>虎眼先生になっています。


しかし、柳生十兵衛死す(山田風太郎先生)だと、その信綱の師である愛洲移香斎という人が出てきますが、
これまた人知を越えた強さを発揮していて、
この連中は一体なんだ、いいぞもっとやれって感じになりますね(笑)。