ガブリエラ戦記I 白兎騎士団の窮地 (ファミ通文庫)

ガブリエラ戦記I 白兎騎士団の窮地 (ファミ通文庫)


評価 8/10



今回、ガブリエラが団長に就任にして、鋼鉄の白兎騎士団シリーズから、
ガブリエラ戦役シリーズにリニューアルして、中断された物語が始まりました。


ルーアル・ソシエダイと、シギルノジチがこれまでの負けを取り返すかのように、
かなり圧倒的な勝ちをもぎ取りました。
ルーアル・ソシエダイのアリアンレイという人は、かなり有能な戦術家でもあるようです。
これまでの話の印象だと、戦略家っぽい感じを受けてたんですが、
かなり巧妙な手で実際に軍勢を指揮して大勝するあたり、なかなか侮れません。


で、その大敗を喫した状態から始まるんですが、
ガブリエラがまたとんでもない事を考えて、ルーアル・ソシエダイの一軍に対して勝利します。
種証は避けますけど、ヤン・ウェンリーのイゼルローン奪還作戦と従兄くらいの関係にありそうな、
特殊な策略に相手を落とし込みます。まあ、簡単に言うとペテンっていう感じですか。
ヤンの時もそうでしたけど、こういう戦闘の定法を守って、状況を照らし合わせて、
まともに戦える人ほど、そういう時の常識に縛られてしまって、
素人の視点で状況を見ることができるペテン師達に引っかけられてしまいますね。
まあ、かといって、素人がこのペテン師達と戦って勝てるかというと、
それはありえないわけで。
次巻はアリアンレイとの直接対決が待っているようなので、続きを楽しみにしたいと思います。


取りあえず、要望としては新しい絵師さんの絵で、
以前のシリーズにあったように、キャラクターの紹介ページを作って欲しいなーと。
前の絵師さんの挿絵が記憶にあるせいで、ちょっと混乱する所がありますので。
戦闘の推移を描いた、凸を地図に並べた図は面白かったので、続けて欲しいと思っています。