魔法少女プリティ☆ベル(4) (ブレイドコミックス)

魔法少女プリティ☆ベル(4) (ブレイドコミックス)


9/10



衝撃的な話でした。戦闘においても、ストーリー的にも。
中級魔族の力しか持たないマスケレイタが、魔王級の力を持つ桜を一撃で粉砕。
その謎の秘密は、相手の魔力の波長に合わせてそれを吸収し、
その吸収した魔力を以て相手に叩きつける魔族版合気ともいうべき技。
すげぇ……自分がどれだけ硬直化してたかっていうのを、まざまざと知らされました。
ダイの大冒険で、大魔王バーン様が、フェニックスウィングという、
技やら魔法やらを弾く、もしくは反射する技法を用います。
あれは完全に自分の圧倒的な力を利用したものでしたが、
まさか、相手の力を利用して、それを相手に叩きつけて、
なおかつ相手の力を吸収もしているので、燃費が異常にいい技術とか……。
これは、ちょっと、びっくりしました。SRC的にはどう再現しよう(笑)。


ストーリー的には、やはりマスケレイタの壮絶な過去でしょうか。
朴訥な人柄だったようで、魔族を助けている内に、彼を慕う人達が集まり、
ささやかな幸せが訪れたのもつかの間……ヒデェ。
読んでいて言葉を失うというのも、おかしな話なんですが、
明らかに思考が停止しましたね。あのシーン。
というか、またしてもお前か。お前が後ろから糸引いてたのかよ!
珍しく彼にしては失敗というか、彼にとっては失敗した計略だったようですが。
あの惨劇と、今回戦闘力を見せたレモネードの話を聞く限り、
天使はかなり融通が利かない魔族排斥主義のようです。
ミルココや、シスターエンジェルを見てきたせいか、
あんな感じが基本だと思っていたら、どうやら彼女達は例外に属するようでした。
これ、天界に対して魔族が同盟して戦いを挑む形になりそうな気がするんですが、
──── 魔王軍同士の戦いと異なって、勢力争いではなくて、相手の存在を認めてない ────
つまり、交渉の余地がない連中との戦いになるので。
ただ、ここに海魔族と、ルラが暗躍しているわけで、どうなるのかなーと。


あと、ストライクウィザーズのあのモザイクだらけのお話が、
今回の前半の重苦しい雰囲気を吹っ飛ばしてくれました。
いや、すげぇ。というか、隊長のお名前が知りたいです。
格好はともかく、言ってることはまともだったので。


それから、厚志さんの出番がもっと欲しいなーと(笑)。