- 作者: 諸星 大二郎,井上淳哉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: コミック
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9/10
諸星大二郎先生の同名シリーズを、井上淳哉先生がリメイクしたものです。
よくある妖怪退治ものとは違って、理解不可能な現象を、
古来から存在する伝承などに沿って対応して、
収めるというか鎮めるというか。
怪異という現象を、人の手にはあまる存在として設定している点が、
非常に印象的でした。
まさしく自然というか、超越した存在であり、
本当に、どうにもできないというように感じられました。
作中の綾女が、絶対絶命の危地にある際に、
神へ祈るのですが、ふと、我に返って、自分の命を取ろうとしているものが、
まさしくその神なのであるという不条理に涙します。
ラストシーンはすごいハッピーエンドだと思ったのですが、
どうなんでしょう、ハッピーじゃないと思う方もいるんでしょうね。
生命の形式や、人のあり方について、
どう考えるかが関わってきそうですが。
続刊を期待したいです。