X-MEN:デッドリー・ジェネシス (MARVEL)

X-MEN:デッドリー・ジェネシス (MARVEL)


4/10




これは酷い。
X−MENってこんなにつまらなかったか、と愕然としました。
衝撃の事実、脅威の展開もいいんですが、バンシーをあっさり殺した割には、
隠されていた秘密というのが、一体全体誰が特をするのかという内容で、
X−MENをここまでダウナーで陰鬱な展開にしてストーリー進める必要があるのかというくらい、
読んでいてがっくり残念な感じになって来てしまいました。
読めたこと自体よかったですし、バンシーの最後が、
人々を救おうと命がけでブラックバードを止めようとした貴い行動の結果だという事、
そのシーンが勇敢さと克己心に満ちていたのに結果が伴わなかったという、悲劇。
今回、死んでしまったスウェイとヘトラの最期の瞬間の行動から、
彼女達が生きていたとしたなら、責任感に富んだ良い人として、
X−MENの中でも枢要をになう人物になったであろう事が悔やまれてなりません。



あと、私はプロフェッサーXとサイクロップスの師弟関係がけっこう好きだったんです。
今回の一件で、プロフェッサーは信頼を失ってしまうわけですが、
これって必要だったんでしょうか。
別にサイクロップスが力を見せて、プロフェッサーが最高指導者の任を譲って、
愛弟子の成長に満足して、一線を退くという方が、もっとサイクも引き立ったと思います。
X−MENシリーズって、事あるごとにミューティーが!とか人間にミュータントが虐げられるので、
あんまりお話暗くしなくても、十分暗いので、
もうちょっと単純な悪役と戦う話でもいいと思います。



最後に個人的な嗜好の話なんですが、世界が暗い、世相が不安定だからといって、
暗い話や陰鬱な展開を持ってくる事は、それに膝を屈したような気がして、
私は好きではありません、とだけ。