- 作者: ブライアン・マイケル・ベンディス(著),レイニル・ユー,石川裕人,今井亮一
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2013/09/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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8/10
久々にワクワクする超大型クロスオーバーでした。
スクラルによって突如侵略された地球。
ヒーロー達の能力を模したスクラルが、地球で大暴れする中、
それを迎え打つはずのヒーロー達は、その中に深く食らいついていたスクラルによって、
疑心暗鬼に陥っており……。
まぁ、変身宇宙人スクラルが、ヒーロー達と数多く入れ替わっていて、
偶然に死んだエレクトラがスクラルの姿に戻ったことで、
地球が侵略を受けているッ!! って感じで始まったシリーズだったりします。
ヒーロー同士のなんか、内ゲバみたいな殴り合いで、
キャップが死んでしまったりしたシビルウォーなど陰鬱で、
ヒーローの陽性なストーリーを楽しみたい私としては、
鬱憤が溜まっていたのですが、久々にヴィランであるスクラルの侵攻で、
けっこう楽しんで読めました。
結末が……なんか棚ぼたで女王を倒した瞬間をカメラに収められたオズボーンが、
今回の件の責任を取らされた社長の代わりにS.H.I.E.L.D.のボスになるという、
ダーク・アヴェンジャーズに続く終わり方をしていましたが。
自身のシナリオで、ソー・キャップ・社長が仲がいい時代を描いているので、
ソーに厳しい言葉を投げつけられる社長のシーンとか、
読んでいて辛いモノがありました。
私のシナリオではそうはならないのですが(笑)。
しかし、このシリーズは現在邦訳されているニューアベンジャーズなどを、
まるまる全部読んでおかないと楽しみが半減してしまうので、
シークレット・インベージョンと銘打たれているこのちょっと厚めの一冊では、
物語の全貌であるとか、どの辺りからスクラルが様々な組織、
ヒーローチーム、要人にとって変わっていたか、その兆候などをニューアベを読み直しながら、
追っていって見るとどんだけ長い仕込みしてるんだと驚かされます。
正直、全体像を掴むためには、かなり読み込んでいく必要があるので疲れます。
しかも、ルーク・ケイジの息子が偽のジャーヴィスに誘拐されているのですが、
その辺りはダーク・アヴェンジャーズで決着がつくことなので、
細かい部分はまだシークレット・インベージョン終わってないんですよね(笑)。
事件の後始末というか。
私としてはこっから少しずつ、ヴィランvsヒーローの図式に戻していって欲しいところです。
ヒーローの拳はヒーローに振るう為のものではなく、市民を虐げるヴィランに振るうものなのだから。