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ここ数年、X−MEN関係の邦訳つまらなくてがっくりきてたんですが、
メサイア・コンプレックスが面白くていいです。
面白さの要員を考えてみたのですが、ケーブル、マルチプルマン、ガンビットなどの、
90年代邦訳で好きだったキャラの多くが登場し、
アーク・ヴィランシニスターや、著名なヴィランであるレディ・デスストライクなどの安定感。
なにより、ヒーローを殴ってないという事が、どれだけ読んでいて気が楽かということですか。
仮面ライダーvs仮面ライダーに代表されるように、
確かに正義の味方であるヒーローキャラ同士が戦うのは、
ショッキングではあるのですが、毒が強すぎて頻繁に用いる展開ではないわけです。
シヴィル・ウォーに代表されるように、
ヒーローをどちらも消し去るわけにはいかないので、
なんかうやむやよりヒデェ!的な落としどころになってしまう。
こういう展開は、数年に一回でいいんです。


ひとしきり楽しんだ後に、なにか足りないと思いました。
ガンビットいないじゃん!!って。
ガンビットの名前が上にあるのですが、ガンビットメサイア・コンプレックスの時、
X−MENにはいないのです……。
なんと、シニスター配下のマローダーズに所属しています。
そこでちょっと考えたのですが、あのキザなケイジャンの役割って、
当時考えていた以上に重要だったんですよね。
ウルヴァリンともそれなりに仲良くなれる。
女性キャラには親切で、単純な軽業ではビーストが上だとしても、
鍵開けやらトラップ解除のような盗賊技能が高い。
いまのX−MENにいないんですよね、こういう人が。
かろうじてナイトクローラーがそれっぽいんですが、
この人はテレポートが便利なので、器用さを生かすよりは、
そっちを要求されるし、超善人なのですがガンビットみたいな、
軽口で和ませるとかそういうことができないのですよ。
サイクロップスが頼りになるリーダー的な片鱗を見せつつあるのですが
独立したというよりは、意固地になってるように見えて怖いです。


ガンビット戻って来てくれないかなぁ……。
適当な理由でもいいから。