:「ストレンジャー 藤堂家の人々 (1話まで)」

製作者   :philoさん
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以前のストレンジャーシリーズに悪役として登場した藤堂豪毅。
その彼が主人公として舞い戻ってくるとは思いませんでした。
彼が藤堂兵衛の後継者たる地位に就くに当たって、
血の繋がった四人の兄弟を殺さねばなりません。
この辺りは原作通りなのですが、その戦いが非常に哀しく、
兄の一人勇毅との戦いで、彼との対話のみが描かれているのですが、
豪毅の兄弟はみなが兄弟達を殺す覚悟を持っていながら、
そこに憎しみはなく、むしろ純粋なまでに相手を思う心が描かれていました。
恐らくですが、多分間違ってないと思うのですが、
この兄弟は互いに憎しみは一切存在せず、
もしも自分が勝ち残ったら、必ずや覇王になろうという意気を備え、
そうでなければ誰怨むことなく、自分を殺した兄弟さえ怨まず、
ただただ、魂魄となりはてても彼を守ろうという精神が見て取れました。
藤堂豪毅はまぎれもなく、男塾本編で悪役でありましたが、
この豪毅は兄弟達の宿業を背負ったまさしく漢であり、
親族を手にかけるという業すら身に纏い続ける覚悟の化身であるといえるでしょう。
善悪などそこにはなく、ただひたすら悲しいまでの、
鋼鉄の如き強固な野心が存在しているわけです。


実の所志摩子さんが登場したり、林水会長が出てきたり、
皐月様がエピローグにいて喜んだのですが、
それらを語る前に藤堂豪毅の主人公像の確立が非常に明確で、
撃ち抜かれるようだったことがとても印象に残りました。
蒼い子や翠星石、銀様は懐かしく思いましたが、
この第一話で藤堂豪毅の有り様を印象づけたのが、
私としてはクリティカルヒットでした。
絶対、志摩子さんを卑怯な手段で狙って、
豪毅に酷い目に会わされる敵とか出てくるんだろうなと思いつつ、続きを楽しみにしております。


しかし、それにしても……。
まさか、藤堂兵衛に萌える日が来るとは……(笑)。


あと、贈り物でござる。豪毅のユニットアイコン(´ω`)つ http://obers.sakura.ne.jp/youki/GoukiT.zip