9/10


物語知っているのにも関わらず、非常に楽しめました。
万騎長が出てくる度に嬉しくてしかたないので、サームとガルシャースフが並んでた下りでは、
何度も読み返しては、カブト被ってないガルシャースフを見直したりしてました。
思うに、サームとガルシャースフは性格的に反対っぽいのですが、
城塞防御に長けているサームと、恐らく騎兵の統率に優れているガルシャースフのコンビは、
政治的には微妙でも軍事では才幹豊かなアンドラゴラスの人事の妙ではないかと思います。
イゼルローン要塞で言えば、防御の要塞守備隊と攻撃の駐留艦隊的な感じではないでしょうか。
まずありえないという前提だったのでしょうが、アンドラゴラス王率いるパルスの主力が敗退して、
エクバターナに逃げ帰ってくる場合、ガルシャースフが騎兵を率いて敗走するパルス軍と、
追撃するルシタニア軍の間に入り、エクバターナへ逃げ込む時間を稼ぎ、
サームのエクバターナ守備隊が、パルス主力の入城を守るという布陣ではなかったのかと。
二人とも今回、色々と活躍の場があったのですが、
サームは今後があるのでいいんですが、ガルシャースフは今後がないので、
オリジナルでもうちょいルシタニア兵を切り開くシーンが欲しかったかなぁと。


荒川先生版アルスラーン戦記は、面白いし荒川先生のエッセンスも加味されて、
より一層物語が映えてきているのですが、原作既読者からするとこのシーンも入れて欲しいとか、
できればこのキャラの活躍をもうちょいって事が、今後起こってくると思うので、
荒川先生がどう調理して余分な部分を切り取り、物語を調理していくのか楽しみで仕方ないです。
私的なイメージでいうと、ギーヴはちょっと子供っぽいかなぁと思うのですが、
22歳って読んでいた当時の私からすればお兄さんですが、いまの私からすれば子供なので、
年齢が近い荒川先生からしてもああいうイメージなんじゃないかと思いましたが。


ファランギースがどうなるか楽しみです。
美形がゴロゴロしてる物語ですが、その中でも超美形キャラなので(笑)。