↑絵を表示する為に出してますが、ぼったくり価格なのでこちらからは買わない方がいいです。


8/10



色々な因縁、伏線を綺麗に片付けてくれて、非常にすっきりしました。
特にモードレッドことモーさんは、色々と危うい気がしていて、
失意の内に消えるのかと思っていましたが、そんな事はなく彼女は己の中にあった答えを見いだした。
獅子劫さんとのコンビも非常に相性がよく、主人公系で実にいい組み合わせでした。
コハエースでの今後の活躍を期待したいです(笑)。


アキレウスケイローン先生は、やはりアキレウスが勝ちましたが、
ケイローン先生は正統派アーチャーでありながら正統派らしからぬグラップラーぶりを発揮して、
大英雄の師は格が違うと思いました。非常に好感度高いです。
あと、アキレウスは、一巻の頃に書きましたが、私は嫌いな英雄でした。
なんというか、最強主人公臭くて、自分の痛みだけに敏感で、
他人の大切な物は幾らでも踏みにじるタイプで、パリスの矢を受けたときはザマァ!と思ったものです。
ただ、このアポクリファアキレウスは、非常に好漢であり、
ケイローンとの正々堂々とした戦いっぷり、アタランテ姉さんを助けるために命を賭け、
アストルフォに自らの宝具を渡す気前の良さ。私のアキレウス感が覆りました。
トロイア戦争アキレウスはクズですが、このアキレウスは大英雄の名に恥じぬ漢でありました。
しかし、ちらりと喋ったヘクトルが、めっちゃカッコ良かったんですが(笑)。


アタランテは、思ったより救われてくれてよかったかなと。
アキレウスの父親との因縁、その辺りを上手く生かして綺麗にまとめあげてくれたかなと。
カルナは、その聖人っぷりが非常に好感度高かったです。
ああいう、与えるけど奪われ、それでも善性を失わない強い心を持った人は好きなので。


と、この辺りまでは好感度高いサーヴァントなんですが、こっから好感度低いサーヴァントに移ります。
シェイクスピア。あれは、アストルフォ辺りにザクッとやらせておいて、
集めた新作のネタを本に出来ないままぶっ殺すのがいいと思います。
それぐらいの酷い事をしたと思っているのですが、東出先生は彼を満足のまま逝かせたのでここが、マイナスです。


あと、完結したのでいいますが、やっぱりかつての聖人、かつての高潔な人が歪み、
悪となったのを今を生きる歪んでいるが熱い信念の主人公が討つのがきのこ作品なので、
現在進行形で否定しづらいというか、そびえ立つ巨大な悪として立ちはだかる敵を最後に討てないのは、
やはりカタルシスに欠ける部分があるなと。
全人類に第三魔法を施して不老不死にとか、冗談じゃねぇぜこの小僧がと私などは思ってしまいます。
私は「俺が生きるのも死ぬのも自分が好きにやる。お前の指図なんざうけねぇ」と思ってるので、
三魔法やるとか言われても、マジかよアホウがって感じになります(笑)。
つまり、なにが言いたいかというと、天草四郎はラスボスとしての存在感に欠けたというか。
ぶっちゃけ、友情出演の青髭の旦那の方が、あの短い期間でキャラ立ってましたし。
ジャンヌに諭され、一度堕ちた身が奮い立ち、ほぼ抜け殻のような身体で、
大聖杯の魔力からの攻撃を防ぐ旦那の格好良さが、やばかったです(笑)。


従来の型月世界では絶対に死んでいたゴルドがいい存在感を放ち、
奈須きのこ作品世界でありながら、その定石を崩し東出流にアレンジしている部分が、
非常に心地よかったのですが、最後の最後でそのアレンジが私には合わなかったという印象です。
無論、ジャンヌやモーさん、アキレウスケイローンなどなど、英霊や登場人物たちは魅力的だったのですが、
ラスボスの描き方がちょっと好みではなかった気がします。


それはともかく、色々と明かされていない情報があるので、
Fate/Apocrypha マテリアルの発売もお待ちしております(笑)。