:「ゲシュプロテア戦記」(9話)

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今回はニート姫が動くという事なので、楽しみにしていました。
彼女の行動は確かに一見すると、考えなしのものに見えます。
元々の人間性と、貴族社会や、世俗とかけ離れて生活してきた為、
直接的な善意であるとか、物事における常識で流されている部分、
本質的な箇所をつけるのではないかと思います。
リゼを説得することは、恐らく誰にもできなかったことでしょう。
リゼから見れば、特命戦隊の人々は帝国の影で覆われ、
帝国軍部も汚濁にまみれており、帝都も悪の街で会ったでしょうから。
その彼女の心にかかったフィルターを拭い、
偏見を取り除いたのは、背景をもたないサブリナの人間性であったわけです。
もしかすると、長年の腐敗や巨大な歴史の重みによる悪政に対し、
突破口を開くためにはこういった才能が必要なのかもしれません。
ログホライズンで、領主会議の膠着を打ち破り、
アキバへ赴いて冒険者たちに奮起を促し、未曾有の災禍を防いだレイネシア姫のように。
「そして、このクエストの報酬はただ一点。ここに立つ一人の<大地人>からの敬意である」
金銭や物は容易く得られます。
ですが、心底からの敬意というのは、容易いものではありません。
ナヴィーユは、サブリナへ敬意を抱いたようにも感じられました。


サブリナの才能について考えてみましたが、
未熟な時期の国家であるなら、意外と早く用いられているかも知れません。
ただ、現代日本であるとかマカリア帝国であるとか、
○○をするものは××程度の能力が、学歴が、経験が必要であると、
かっちりきっちり決まってしまっていると、なかなか芽が出にくい事でしょう。
社会や組織が硬直するのも、型にはまった水準の能力ばかりとって、
型にはめられない人をとらないという部分があるかもしれません。
まぁ、型破りって言っても、とんでもない事をする人は困りますが(笑)。
もっと言うと、型にはまった教育ばかりしておいて、
個性を言い出す国も困ったりはしますが(笑)。


最後、特命戦隊に内通者がいるという話が出てきて、
それが非常に気にはなりますが、いずれ明らかになる事でしょう。