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というか昭和編について。
最初、てっきり陸奥真玄が戦うのかなって思ってたわけですよ。若かりし龍造寺徹心を倒した漢。
不破北斗にブルッってたりでなんか、弱いんじゃないこの人って印象が強いので、
ここで強い所を見せて欲しいわけです。
ですが、真玄の出番はありませんでした。登場はしましたよ。
ただ、彼は戦わなかった。そういうことです。


「不破」現とケンシン・マエダ、そして「陸奥」静流の物語だったと思います。
先生は静流の物語だと言ってますが。
本編では非常につかみ所がなく、最終回間際になってようやくその心の内が見えて来たなという現。
そして、途中まで陸奥九十九を倒したのでは……?って思われていたケンシン・マエダ。
この二人の若い頃が描かれている訳ですが、いやぁ二人ともカワイイ(笑)。
件名になってる台詞は、真玄がケンシン・マエダと現を戦わせる為に煽った言葉を受けてしまって、
現が本心から憤りを覚えて思わず口走ってしまったのでしょうが、
本編の現だったらひっかからずに煙に巻いているでしょう。
鬼の目を持ち、一定の強さの者は背後から見ただけで冷や汗がでるケンシン・マエダ。
弐門でも恐ろしい強さを見せてくれましたが、なんとも刻では人間的な未熟さ故か、
なんとも本編では見られないカワイイ姿を見せてくれます。
そして、九十九と冬弥の母、静流。
もっと、大人しい感じの人かと思ったら、陸奥の系譜から産まれた割に、
ツンデレじゃなくて天然でした。どこで混じった、天然の血( ´・ω・`)。
天然に振り回される計算高い現や、ストレートに天然を好きになるケンシンが、
漢好きにはたまらないキャラ立てされてて先生の熟練のワザマエを見せて頂いた感じがあります。


にしても、主人公に繋がる話と、主人公が本編に繋がる旅路を描いたのに、
刻シリーズ最終巻を描いたと思ってない先生が天然っぽくていいですね。
普通、読者だったらこれで終わりだと思いますよ(笑)。
まぁ、まだ描きたい時代があるという事なので、楽しみにさせて頂きます。
陸奥の始祖、初代陸奥を描いたら終わりなのかなーと漠然と思っていますが、
その日が遠いことを願っています。