いや、実に面白かったですわ。身体を機械化して、手足を武器に換装して犯罪者と戦う特甲少女たち、それぞれの過去・そして陰鬱で辛いそれ(過去)を踏まえた上で存在する、現在。ドイツ語が好きだから、端々で出てくる表現がすごく小気味良くて楽しいし(笑)。主役のケルベルス(犬を三つくっつけた漢字なのですが、機種依存文字っぽいので割愛)小隊の三人が、実に魅力的に描かれており、一巻で彼女たちの過去を洗い出し、なおかつ彼女たちの得意分野で活躍させる短編を3つ作って印象付け、2巻でチームをわざとばらばらにして、各々の場所で戦うけれども、チームワークを忘れずにっていう雰囲気が伝わってきて実によかったというか。でも、まぁ、大した危惧じゃないんですが、2巻の話がかなり大事だったので、次の巻が長編か短編かわかりませんが、話作りが大変だなーと思ったわけで。もしかすると、すごい変化球投げてくるかなーとも思ってるんですが(笑)。
とりあえず、三人娘の中では、外見では涼月、内面では陽炎が好きですかねー。夕霧ちゃんは、なんていうか得体の知れなさがおっかなくて(笑)。まっすぐ直球ストレートな涼月の言動や、徹底したその暴走的な行動力と仲間への(おおっぴらには見せないけど)深い信頼とか、青いなーと思いながらも不快ではないわけで。陽炎は、あの恋する乙女っぷりが素敵です。なんか、いーもん見せてもらってるようで。しかし、彼女の過去から考えれば仕方ないとはいえ、年上狙いすぎだよ(笑)。

とりあえず、2巻はくたびれたラッセル・クロウとロシアの十一人の仲間たちが後半を持っていってしまいました。いや、もう、ああいう人たちは大好きなんだよねー。