武林クロスロード 3 (ガガガ文庫)

武林クロスロード 3 (ガガガ文庫)

海とエッチと海賊の南国ジャンで、皇帝軍と戦って勝ちました。
裏切りとぽろりと仲直りもあるよ!
こんな感じの内容です。単純であります。
ただ、この骨子につけられた血肉が半端じゃない。
マルクス=アウレリウスは自省録の中で、
「自身を単純にせよ」と繰り返し述べている。
だが、それを実践するのは至難の業である。
なぜなら、人は複雑だからだ。単純な性質を獲得することは、恐ろしく難しい。
だが、ここにはそれがある。


マッスル&エロス。そう、筋肉とエロ(大事なことなので二度いいました)。
バイオレンス&エロス。そう、圧倒的な武とエロ(大事なことなので二度いいました)。
半端じゃない、それへのこだわりと熱意が、
まさしくボドル・ザー艦隊480万隻クラスの威容で読者に迫る。
リョウカがシュンライ姉御に鍛えられたように、
読者も既に鍛え上げられている。受け入れる準備は完璧だ。
けれども、いきなり3巻を読むのはやめて頂きたい(笑)。


ひっそり攻めだったリョウカが、攻めレベル1くらいになったので、
今回はかなり自主的に宝具を使っています。カシュラたんは私の嫁という事で。
しかし、最近シュンライ姉御の顔が丸くなってきたような。
あんまり可愛くなっちゃうと、迫力がでないので、一巻の頃の精悍な感じに戻してほしいですね。


あとがきをみて驚愕しました。
このお話、やっぱりルナ・ヴァルガーの系譜だったのか(精神的な意味で)。
深見先生が秋津先生を尊敬し、あの志を(精神的な意味で)継承しておられたとは。
ありがとう、これほど勇気がわくことは近年そうそうありませんでした。