魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場【初回限定版】

魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場【初回限定版】


8/10




今回のお話は、一斉に動き出した状況を、
マヨール、ベイジットなど多数の人の視点で描いており、
ちょっと分かりづらい部分がありましたが、
読み進めていくと、「ああ、さっきのはこういうことか」と、
パズルを解いていくような楽しさがあってよかったです。
しかし、けっこう戦闘してたはずなんですが、
なんか全体がそういう構成のせいか地味な印象を受けるような、
受けないような……って、ああ。
マジクが戦ってないんですね(笑)。


なんか、彼はかつてのシリーズで、
癒し系成長要員として、それなりに役に立ちましたけど、
恐らくは彼が本当に役に立ちたいシーンでは、
役に立てなかったんじゃないかと思います。
その鬱憤を晴らすかのように、新シリーズでは、
飛びながら森を絨毯爆撃とか、壁をすり抜けたり、
数種類の属性を混ぜた魔術とか、開花すれば凄い凄いと、
ずっと言われ続けた才能を発揮しています。
……とここまで書いて分かりました。
私は、マジクの活躍を読みたかったんですね(笑)。
でも、今回は、イザベラが塔の魔術士の力を示してくれたので、
それで我慢することにします。
マジクに比べると思い入れが薄く、どちらかというと、
マリア先生の方が好きなんですが、それでも、
旧シリーズに出ていたキャラというだけで、
イザベラが活躍すると楽しいです。
まぁ、あの戦闘自体は楽しいものじゃなかったんですが。
ところで、これ、次巻で終わるんでしょうか。
いや、終わらないで続刊どんどん出して貰っても、
私は一向に構わないんですが(笑)。


初回限定版のおまけ冊子は、はがないの平坂読先生との対談と、
ファンタジア文庫の無謀遍13巻についてきた、
ラッツベインの話が収録されています。
前回のオーフェン達のキャラクター設定ラフみたいなのを期待していたので、
ちょっと、それは外れてしまいましたねぇ。
表紙とかのラフは入ってたんですが。