ワルキューレの降誕 2巻

ワルキューレの降誕 2―The birth of Walkure (BLADE COMICS)

ワルキューレの降誕 2―The birth of Walkure (BLADE COMICS)


マルマノ・サンドラが絶望からブラックサンドラに!おお、それを戻すためにワルキューレが必死に説得を続け、心が揺らいだあたりでマルマノに取り憑いた邪心を祓うシーンがありました。一巻でツインギラスを殺してしまったワルキューレとしては、サンドラをなんとかして助けたかったのでしょうね。この、ブラックサンドラをワルキューレが救う展開が見られるとは思っていなかったので、ちょっと感激しました(笑)。

トシュカとアイリーアが発掘した戦乙女の武器にその決意を認められ、力を借りて擬似的な戦乙女になって戦うシーンは熱かったですね。ドゥンケル自身が言っているように、頑なだった彼女が初めて誰かに協力を頼みましたから。時間を稼ぐために巨人に向かって行って空の島から落とされたマルマノが、あまりにもかっこうよすぎました。よく考えてみれば、全裸で戦っているのに(笑)。しかし、その姿勢がトシュカとアイリーアに戦乙女の武器に認められるほどの、決意を与えたのですから、マルマノは漢です(笑)。にしても、IMEって男って入れても漢と変換されないのは、ねぇ。アグレッシブ差が足りませんよ(笑)。

それにしても、巨人は強いですね。ブラックワルキューレって能力が高すぎることと、本人が破壊と死をつかさどっているため、新しい世界に影響がでないよう、引き篭もっていたという設定がありましたけど、その彼女をこれほど苦戦させるとは。ドゥンケルがワルキューレに送った、「その鎧をつけていた女神を知っている。お前はその鎧にふさわしい女神になれるか?」という言葉は、なんか先輩から後輩への宿題めいて見えました(笑)。

ワルキューレが受け継いだ緑の鎧をまとっていた戦乙女って、なんとなく主人公系の性格だったのではないでしょうか。いや、気質も。あの過去の記憶でワルキューレの立ち位置からすると、ブラックワルキューレも大女神様も、緑の鎧の戦乙女を中心に会話しているように見えますから。きっと、ラグナロクの戦いでヒロイックな最期を遂げたんだろうなぁ。

そういえば、以後のワルキューレが手にしていた剣って、「断つべきものを断つ剣」なんでしょうかね。ルーン文字とか消えてしまったと思いますけど。丁寧な口調のワルキューレもいいのですが、この毅然とした感じのワルキューレ井上喜久子さんに演じて欲しいと思ったのは私だけでしょうか(笑)。