[鋼の錬金術師 14巻]

鋼の錬金術師(14) (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師(14) (ガンガンコミックス)

今回、書くことが多いというか、読破後にいろいろと思いついたことや考えがまとまったりしたのですが、実はそれは次の巻のイシュヴァール戦が語られてから生きてくる考察なので、書くことがほとんどなくなってしまいました(笑)。ということで、今回はリンと大総統についてちょこっと。

リンが強欲を受け入れて、ホムンクルスの一員に加わってしまったのは周知です。ただ、私はここで気になることがあります。グリードとリンが、どこまで協力し合っているのか、ということです。14巻を読んだ方ならお分かりだと思いますが、再生力を使い果たしたグラトニーを、「お父様」は、わざわざ”また作り直してやる。記憶もそのままにな”と言っています。これは、そういう配慮がなされず、処刑に近い形で「お父様」に吸収されたダブリスのグリードは、現在のグリードとは記憶の共有がないと、言っているわけです。まあ、リン+グリード自身も、かつてのグリードの記憶は無い、と言っています。でも、これって、第三者が確認したことではないですよね。ここで、私の予測というか願望に近いのですが、クライマックスでグリードと支配権争いをしていると思われるリンは、実はグリードと結託していて、お父様の計画を破綻させる裏切りをするという展開があるかなーと(笑)。私の願望の前提として、グリードに過去のグリードの記憶が残っているという前提があります。
「上等だぁ!! 腹ぁ壊しても知らねぇぞ親父殿!!」
という彼の最期の言葉が真実になってくれないかと期待しています。で、グリードとリンが組む理由ですが、十分にあります。グリードとしては「お父様」を排除しないと好き勝手できないわけで、このあたりは以前のグリードが語っています。もうひとつの理由は、グリードもリンも、キング・ブラッドレィ大総統に借りがあります(笑)。リンは彼から逃れるために、部下にまさしく身体を裂く思いをさせているわけで、グリードはダブリスで部下を失い、自身も膾切りにされています。そして、これは私の願望ですが、人間とホムンクルスの狭間にいる大総統は、同じ境遇のリン+グリードによってなんらかの決着を与えられるべきだと思うからです。おそらく、大総統自身は、人間にもホムンクルスにも、ましてや神などに引導を渡されることを望んではいないでしょう。私としては、大総統が瀬戸際で、運命の輪から外れる行動をとって、ホムンクルスを裏切る…という展開も期待しているのですが、さてはて。

ま、妄想です(笑)。