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今回のストーリーは敵が暗黒聖闘士。
原作では、青銅の星矢達と対になる感じで出て来ましたが、
それが白銀聖衣の暗黒聖闘士として登場してきます。
彼らが意外に強くて、得意分野では黄金を凌駕するほどで、
戦闘に緊迫感をもたらせてくれます。


そして、マニゴルド兄貴の先輩であり、
暗黒祭壇座をまとうアヴィド。
かつて、ハクレイの弟子であり、師を裏切って出奔した男です。
全篇通してみると、今回のストーリーは、
アヴィド編と言ってもいいほど、彼の突き抜けたわがままが根幹に据えられています。
口では悪態をつきながらも、本当は師ハクレイが教皇にもならず、
黄金聖衣もまとわず、影の身であることに一番我慢ならなかったのが、
アヴィドであり、ツンデレだなぁとしかいいようがないのですが、
それを示すためにこれだけの騒動を起こす辺りが、あまりにもはた迷惑で、
自由すぎますね。私は好きですが(笑)。
アヴィドがハクレイの教えを受けて、こうならずにいたら、
案外マニゴルド兄貴とは、気があったんじゃないでしょうか。
師の力を識るがゆえに、現状に我慢がならず、
己の生き方をもって師にありえた道を示したアヴィド。
師の心を識るがゆえに、悪態をつきつつ、
根底では信頼し、その道を並び歩むマニゴルド。
結果は違うものになりましたが、
二人はほぼ同じ属性なのではないでしょうか。
うーん、綺麗なアヴィドが教皇補佐をやる聖域とか、
すごい楽しみな気がしてきます(笑)。
積尸気の使い手が、セージ、ハクレイ、マニゴルド、アヴィドの4人になり、
冥王軍涙目状態になりそうですが。


手代木先生も悩まれているようなので、
言及するのもあれかと思うのですが、
ストーリーによっては、今回のように黄金聖闘士が二人メインで出てくる事が、
これからもあると思います。
そういう時は、2巻でやってしまってもいいんじゃないでしょうか。
デジェルの時も、宝石児が勿体なかったですし、
今回もレマルゴスがブラッディローズに既にやられた姿で出てくるという、
非常に勿体ない感じです。
その辺りは、編集さんとの協議によるんでしょうが、
物語の展開によっては2冊でもいいと思います。
私は買いますから(笑)。