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当初、冥王神話は車田先生のNDの販促的な感じで連載が始まったようで、
3巻くらいで終わる予定だったようです。
そこで、手代木先生の討った手は、魚座アルバフィカグリフォンのミーノスを倒させるというものでした。
原作の冥王編でデス様と不甲斐ない姿をさらした魚座が……!? 三巨頭を倒すなんて!!
当時の盛り上がりは半端ないものでした。いまでも覚えています。
本編25巻、外伝15巻(次で最終刊なので16ですが)にも及ぶ長期シリーズになったわけです。
最初は原作の面影がある黄金聖闘士たちに、原作のキャラへの思い出補正で応援している面もありましたが、
話が進む毎に手代木先生の確かな力量を見るにつけ、


「ああ、まったく原作に囚われないでこの人オリジナルの黄金聖闘士12人だったら、
冥王神話はどうなってたかなぁ(*´д`*)ハァハァ」


という妄想を抑えることができないでいました。
ハクレイが積尸気転霊波で呼び出した前聖戦の聖闘士たち。
ハクレイや教皇セージのかつての戦友たちは、「これが手代木先生が自由に描いた黄金聖闘士たちか」と、
ちょっと色々想像させるものがある姿が映っていて、彼らが動く姿もみたいものだなぁと連載中思っていました。


それが、外伝の15・16巻で敵いました。
冥王神話の時代からさらに200数十年前。
冥王との戦いの前夜、黄金聖闘士に裏切り者が現れ、ハクレイ・セージを除く黄金聖闘士が洗脳されるという異常事態に。
双子のありかたの違い、考え方の差異、そういったものが明確になっており、
かつての聖戦の聖闘士たちも魅力的で、こうきたかーと楽しませて貰っています。
手代木先生完全のオリジナルの黄金聖闘士が次も見られるとなると、楽しみで仕方ありません。
ただ、16巻で完結ということが、なんとも……寂しくはありますが、
手代木先生はずっと執筆を続けられてきたので、ここらでゆっくり休まれるのもいいかもしれませんね。