SRC感想


*[SRCシナリオ感想]:「コングロマリット」(9話)
製作者   :philoさん
HP: 伯陽堂 

http://hakuyou.la.coocan.jp/srcF/srcgtyou.htm

ミフネの反撃が始まる下りで、

実行部隊を率いて来た月島の過去が明らかになります。
道後島の元で戦った彼がなぜカグヤの軍門に降ってしまったのか……。
運がないという部分もありつつも、

虚無故に道標を示してくれる相手に従ってしまう、
そんな彼の苦悩も見て取れる部分があります。
確かに人間は自分で判断して決断し、

責任を取って義務を果たすことがもとめられるわけですが、
それを重荷に感じる事もありますし、

嫌であるどうしても無理だという人が一定数いることも確かです。
だからこそ「なにも考えなくて良い。

神(教祖)の教えに従って死ぬまで奉仕しろ」というような新興宗教が、
彼らに腐りきった希望を呈示して

まさしく道を惑わせて人間を食い物にするのでしょうから。
それを考えるとカグヤ自体は一定の能力を持ち合わせてはいたので、
無能な上司で途方もない苦労をするという部分では問題はなかったわけですが、

如何せん相手の事をまったく考えてないので

月島は切り捨てられる事になってしまいました。

そこで彼を救ったのは今回の標的であったラウラであるわけです。
他人の努力や訓練の成果を否定してしまう、強力すぎる己の力に対して、
引け目を感じるわけですが、

そこはみなの言葉が示すように視点というものなのかなぁとは。
訓練を積んだ川上の能力や、

真祖であるリーリヤの力すら越えて月島を救った能力。
でも、セシルたちが指摘するように、

それだけでは今回彼女単体では逃れる事はできなかったわけです。
月島の長年の迷いの霧が晴れたように、

ラウラのまとっていた力への嫌気のベールも、
仲間達の言葉がはぎ取ってくれて、綺麗な結末になったと思います。

エピローグでは諸勢力が動き始め、ミフネも本腰を入れてきた模様ですが、
猫崎がミフネを見限る決断をさせるほどの何かが起こるようです。
天子=サイレントラインとはそこまで危険なものなのか……。

 

それでは、寒くなってきましたのでお体には気をつけて、
シナリオ作成頑張ってください。