キリサキ

キリサキ (富士見ミステリー文庫)

キリサキ (富士見ミステリー文庫)

 オープニングを読んだ時点で受けた印象は、「これはバッドエンドかなぁ」と思ったものですが、かなり素敵なエピローグを迎えていて安心しました。…というか、この終わり方って、人によってはバッドorハッピーと分かれるんじゃないでしょうか。私は、ハッピーエンドじゃないかと思うのですが、うーん、あれです。ノベルズ形式で、幾つかのエンディングが存在するゲームをプレイされた方はご理解いただけると思うんですが、この小説の終わり方って、幾つかのルートをクリアした後にでてくる、トゥルーエンドっぽい印象を受けるんですよね。

 あ、ところで、犯人はかなり早い段階でわかりました。P47かな。ナヴィの性質をちょっと前で語った後の、あの描写は、きっと読み手に理解できるように張られたものなんでしょうね。というか、推理小説を読んでいるときは、何かの法則の後に、その法則を確認するような行動は、かなり重要な要素を孕んでいます。推理小説は、そういう面を注意して読んでみてもいいと思いますよ。