汝、堕ちた天使とともに行くか? それとも…

真・女神転生Ⅲ〜NOCTURNEからマニアクスへ〜デビルマンエンド
この作品では、主人公は東京受胎の折りにルシファーの気まぐれによって、マタガマを植え付けられ、半人半悪魔の「人修羅」と呼ばれる存在にされてしまいます。わかりやすくいえば、主人公「人修羅」は、デビルマン不動明のようなものだと考えればいいでしょう。で、要所要所でルシファーが現れては、主人公を惑わせたり煽ったりします。前作のNOCTURNEでは推測するだけであったルシファーの目的ですが、彼は主人公を玩具として扱っていたように見えて、実は最終決戦へ向けて最強の手駒とするべく、彼を選んだ事がわかります。デビルマンエンドでは、まさしく悪魔と化した主人公が、OPの悪魔達を従えて立っている姿そのままに、『敵』へ向けて進軍する最後の軍隊を率いています。

いかなるコトワリにも属さない、自身の意志を貫くEDが最良のものであると思いますが、根元的な女神転生の魅力を鑑みると、このデビルマンエンドは蠱惑的なEDであるといえます。基本的に神に挑む、という姿勢が好きでこのシリーズをプレイしている私としては、エロヒムやシャダイなどの神霊などではなく、メタトロンやミカエルなどの知られた天使でもなく、真に神に挑むであろうこのEDは…グッドEDではありませんが、私が望んだ女神転生のひとつの形ではないかと思い、その演出や最後の瞬間に思いを馳せ、余韻に浸っています。

…コトワリに属さない、ED…─借りに人修羅EDとしますが─や、他のEDでもそうなのですが、テロップが流れ終わった後に、モノローグが入るのですよね。あの発言者は、NOCTURNEの頃はルシファーなのではないかと思っていたのですが、デビルマンエンドを見てみると、違うことがわかります。……さて、あの人物…いや、存在はなんなのでしょうか?台詞の内容を考えると、『神』なのではないかと思うのですが、しゃべり方自体はあまりにも人間的すぎるのです。女神転生シリーズの重要人物である、スティーブンが登場していない事から、彼かもしれない…とも考えましたが、本編に片鱗も存在しない人物を出すだろうか…とも思うのですよね。
これが解明されるのは、Ⅳを待たねばならないのでしょうか。それとも、別のストーリーなのでしょうか?